1942年のレニングラードとは? わかりやすく解説

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1942年のレニングラード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 01:57 UTC 版)

レニングラード包囲戦」の記事における「1942年のレニングラード」の解説

レニングラード冬季包囲戦を耐え抜いたが、依然戦況絶望的だった守備軍は栄養不足苦しみ赤痢流行規律士気は最低となり、兵士たちの状態は極めて劣悪となっていた。モスクワでの勝利自信得たスターリンは全戦線での反撃転じレニングラード解放目指す攻勢開始した。しかし兵力補給欠いた攻勢失敗終わりウラソフ中将指揮する第2突撃軍が包囲された。一方ドイツ軍モスクワ方面での敗北により、司令官達が一斉に更迭された。レープ元帥更迭となり、第18軍司令官キュヒラー上級大将北方軍集団司令官に就任した。キュヒラーはバルト艦隊火力が、レニングラード防衛の要になっていることを見抜きバルト艦隊標的とする航空作戦開始した1942年4月4日大規模な戦闘機と爆撃機編隊が、バルト艦隊強襲し戦艦一隻巡洋艦三隻、駆逐艦一隻無力化した5月には包囲した第2突撃軍を殲滅ウラソフ中将投降させた。1942年6月上旬、ホージン中将更迭され、ゴヴォロフ中将レニングラード方面軍司令官就任した砲兵権威であるゴヴォロフは、兵士の高い死傷率は適切な砲兵支援欠いたからだと考え砲兵火力集積全力注いだ観測所複数設置し装備弾薬大幅に増強砲兵隊打撃力強化した。またゴヴォロフは、レニングラード市内交響楽団全面的に支援した孤立した都市では、交響楽団演奏兵士市民の心の支えになっていた。その事をよく心得ていたゴヴォロフは、演奏妨害するドイツ軍砲撃対す予防措置として、突風作戦開始演奏前にドイツ軍砲兵陣地徹底的に砲撃叩いた。また市内スピーカー設置し兵士演奏中継聞けるようにした。ゴヴォロフの取り組みは、兵士士気劇的に回復させた。1942年8月クリミア半島落としたマンシュタイン元帥増援部隊レニングラード到着したマンシュタイン空軍砲兵総力挙げて赤軍前線陣地叩き凍結したラドガ湖補給路を完全に遮断する計画立てたスタフカはゴヴォロフ軍にラドガ湖方面攻勢実施させ、マンシュタイン攻勢牽制する計画対応した。ゴヴォロフはドイツ軍陣地を2時間砲撃した後、ラドガ湖方面で東に布陣していた赤軍部隊との合流試みた封鎖打破危険性察知した国防軍最高司令部狼狽しヒトラーマンシュタイン攻勢中止し、ゴヴォロフ軍の撃退命じたスタフカ作戦成功しマンシュタイン攻勢中止余儀なくされた。ゴヴォロフも攻勢開始地点後退したが、作戦成功赤軍兵士達大きな自信与えた。ゴヴォロフはレニングラード解放の鍵は、ドイツ軍砲兵陣地狙った正確な砲兵射撃にあると考えていた。そのためには巧妙に隠された、ドイツ軍砲兵陣地正確な所を把握する必要があった。そこでゴヴォロフは囮を使い北方軍集団司令部飛行場鉄道駅標的とする奇襲砲撃実施したドイツ軍砲兵隊即座に応戦し16砲兵陣地一斉に火を噴いた。しかしドイツ軍砲兵反撃は、砲兵陣地正確な位置見事にさらけだした。 上記のように1942年赤軍数回攻勢はいずれ失敗終わり一方ドイツ軍の攻勢計画頓挫したこのため両軍とも大きな損害出したものの、戦線大きな変化生じなかった。

※この「1942年のレニングラード」の解説は、「レニングラード包囲戦」の解説の一部です。
「1942年のレニングラード」を含む「レニングラード包囲戦」の記事については、「レニングラード包囲戦」の概要を参照ください。

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