18世紀末の技術革新とは? わかりやすく解説

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18世紀末の技術革新

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 04:45 UTC 版)

帆船時代の海戦戦術」の記事における「18世紀末の技術革新」の解説

1793年フランス革命戦争勃発までに、アメリカ独立戦争中に導入されいくつかの技術革新組み合わされイギリス艦隊フランススペインの海軍対しはっきりした優位獲得した。その革新とは、次のようなものであるカロネード砲 カロネード砲砲身短く重い砲丸発射できるもので、スコットランド製鋼カロン社が1778年開発したカロネード砲それまで長身砲の半分重さで重い砲弾一定距離以上飛ばすことができた。近距離では速度速く貫通力高かった。「スマッシャー (Smasher)」とも呼ばれカロネード砲装備した船は接近戦いかんなく長所発揮できた。従来製造技術では、砲弾大きさ精度悪く砲身内径削り出すのも難しかったため、通常内径砲丸の間に遊隙と呼ばれる4分の1インチとも言われる隙間があり発射効率悪かった。しかし、カロン社が導入した製造技術により遊隙が小さくなり、少な火薬砲弾効率よく発射できるようになり、大砲軽量化小型化ができるようになった従来の砲より軽量化されているため、船の帆走性能には影響与えず火力をあげることができた。そのためフリゲート戦列艦などの船首上甲板や後甲板には多く積まれた。欠点射程距離通常の長砲に比較して著しく短い(約360m)ことで、近距離専門補助火砲として扱われていた。 フリントロック式 大砲から砲弾射出する際し火薬点火するために火打ち石用い方式は、サー・チャールズ・ダグラスによって提案されアメリカ独立戦争それまで火縄による点火方式代わるものとして導入された。火打ち石火付きがよく確度が高いので、砲手長は適切な発砲タイミングを選ぶことが可能になった。これは艦船とともに上下角度が変わる砲にとっては命中率増加意味した。これ以前イギリス海軍では、七年戦争当時に、それ以前方法比べればほとんど瞬間的な着火可能な火薬をつめた鵞鳥羽軸使用していた。 広い射界 砲を留めるロープ砲門からできるだけ遠くに付けるという簡単な方法で、イギリス砲術革新家サー・チャールズ・ダグラス艦長は砲の可動範囲を拡げ、射界広くした。この新しシステム1780年セインツの海戦で、イギリス軍の「デューク」「フォーミダブル」「アローガント」やその他の軍艦で試みられた。 銅製被覆 木造船共通する問題として、長期間航海を行う場合などにフジツボエボシガイのような付着性底生動物船体付着して海水抵抗増大させて航行速度低下させたり、フナクイムシのような木材穿孔性底生動物船体の構造材を侵食して強度低下させたりする問題があった。多く試行錯誤経て、これを防止するには、銅板による船体被覆最適な手段であるとわかってきた。銅製被覆はこうした底生動物船体への付着遅らせドックから長く離れている船体帆走性能改善した。これは戦略的に戦術的に大きな改善であった1780年までに、イギリス長く海上とどめられている自国軍艦より、「クリーン」なフランス艦の方が速度速く、望むときには戦い避けることができること気付いていた。銅製被覆導入により、海上封鎖などで何ヶ月海上にある船でも、港を出てたばかり敵船劣らないスピード維持することができるようになった

※この「18世紀末の技術革新」の解説は、「帆船時代の海戦戦術」の解説の一部です。
「18世紀末の技術革新」を含む「帆船時代の海戦戦術」の記事については、「帆船時代の海戦戦術」の概要を参照ください。

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