[宝石の一味]
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 09:25 UTC 版)
人間や“徒”の秘蔵する宝を入手する過程に喜びを見出す変わり者で曲者の“王”四人組。 コヨーテを頭目に、フックス、トンサーイ、イナンナの四人で構成され、それぞれ目的や志向の合致で纏まっている。 かつて戦闘用“ミステス”『異形の戦輪使い』のことを書いた本を所有していたが、『零時迷子』を作り出す前のフィレスとヨーハンに奪われた。また、1864年の時点で『極微の歯車』事件、『黄金窯』奪取、[猪嶽党]壊滅など、様々な大きな事件に関わった模様。 現代もまだ存在しているかは不明。 モチーフは『ルパン三世』のルパン一味で、コヨーテがルパン三世、フックスが次元大介、トンサーイが石川五ェ門、イナンナが峰不二子、何度もやり合っている『擒拿の捕り手』オルメスが銭形に当たる。 “瓊樹の万葉(けいじゅのまんよう)”コヨーテ “紅世の王”。炎の色はナイルブルー。 人化した姿は、三十がらみの愛嬌が特徴といえる容貌の男で、ひょろ長く肩幅が大きい。旅塵にまみれたフード付きオーバーを着込んでおり、両手首に金輪状の鍵束を付けているのが特徴である。 [宝石の一味]の頭目で、過去に人間と組んだオルメスと何度か交戦したことがある模様。また、フリアグネとは16世紀後期に接触したことのある古い友人である模様。 1864年に、符丁(掌大の徽章で十余ある)を持つ者を(符丁が発動するまで時間はかかるが)旗の許に召喚する吊り旗型の宝具『金旌符』の符丁の一つを持っていたことで、フリアグネに呼ばれる形で『内乱』の最中の北米大陸に一人で現れて、280年ぶりにフリアグネと再会した。そして、報酬の為にフリアグネたちとその協力者であるビリー・ホーキンと、情報収集がてら二ヶ月ほど行動を共にした。なおフックスとトンサーイは、『内乱』でフレイムヘイズが集結している北米大陸に飛び込むのを恐れて同行せず、イナンナはどこにいったかもわからない模様。そして、ビリーの仇である[パドゥーカ]を待ち伏せる場所で、事前の打ち合わせ通りにマリアンヌと他の“燐子”たちの護衛としてその場を離れた。そして、復讐を果たして死んだビリーの墓の前で、約束の報酬である『テッセラ』を受け取った。どうやら、アメリカ西海岸で欲しがっている奴がいた模様。 XXI巻で、チューリヒ外界宿総本部での不毛な論争の中で、“祭礼の蛇”や“棺の織手”アシズや“探耽求究”ダンタリオンのように世界の構造を弄りバランスを左右する暴挙に出た者として語られている。しかし、実際にはコヨーテ自身がそのような事件を起こしたわけではなく、他者が起こした事件に首を突っ込み、面白おかしく打破することを楽しんでいたのみであり、そのような事件の現場に何度も現れるうちに危険な存在と認識されたに過ぎない。 現代まで生存しているかは不明。 北米大陸に生息する野犬もしくは小型の狼、北米神話の神にコヨーテがいる。 “狙伺の疾霆(そしのしってい)”フックス “紅世の王”。炎の色はグレイ。 容姿や性別は不明。 [宝石の一味]に所属する4人の“王”の1人で、1864年にはトンサーイと同じく『内乱』でフレイムヘイズが集結する北米大陸を恐れ、コヨーテに同行しなかった。 現代まで生存しているかは不明。 狐のドイツ語読みがフックス(Fuchs)である。 “無比の斬決(むひのざんけつ)”トンサーイ “紅世の王”。炎の色はフォッグ。 容姿や性別は不明。 [宝石の一味]「に所属する4人の“王”の1人で、1864年にはフックスと同じく『内乱』でフレイムヘイズが集結する北米大陸を恐れ、コヨーテに同行しなかった。 現代まで生存しているかは不明。 兎のカンボジア語読みがトンサーイまたはトンサイ(Tunsay)で、カンボジア民話ではトリックスターの立ち位置を占めている。 “絶佳の望蜀(ぜっかのぼうしょく)”イナンナ “紅世の王”。炎の色はマゼンダ。 容姿や性別は不明だが、コヨーテは「ちゃん」づけで呼んでいる。 [宝石の一味]に所属する4人の“王”の1人で、XII巻の回想でヨーハンが言っていた『誇大妄想の狂信的な“王”』とはイナンナのことである。富と美術品の集積に執着する拝金主義者で、コヨーテたち3人は度々その口車と手管に乗って、余計な財宝探しや盗みに駆り出されている。 1864年には、コヨーテもその動向を把握していなかった。 現代まで生存しているかは不明。 シュメール神話における金星の女神がイナンナである。
※この「[宝石の一味]」の解説は、「紅世の徒」の解説の一部です。
「[宝石の一味]」を含む「紅世の徒」の記事については、「紅世の徒」の概要を参照ください。
- [宝石の一味]のページへのリンク