鳥類・爬虫類・両生類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 08:01 UTC 版)
「世界の侵略的外来種ワースト100」の記事における「鳥類・爬虫類・両生類」の解説
和名・学名外来生物法上の位置付出自・原産地被害の現状画像インドハッカAcridotheres tristis インド中央アジア ムクドリ科特有の集団ねぐらを形成し、就寝時に鳴き騒ぎ多量の糞を落とす都市害鳥。また農作物も食害する。温度変化に強く亜寒帯以南の世界全域に定着しており、害虫駆除用に移入されたオーストラリアでは猛烈な勢いで分布を拡大している。日本では南西諸島でときおり観察され、外来生物法上での指定は見送られている。もっともその個体が台湾から渡ってきたのか、それとも飼い鳥が逃げ出したのかは判然としない。 シリアカヒヨドリPycnonotus cafer要注意外来生物 中国南西部-インド ハワイ、フィジーといった離島に定着しており、営巣場所を占拠するなどして固有種鳥類の繁殖を阻害するので問題となっている。また果樹などを食害もする。 ホシムクドリSturnus vulgaris ヨーロッパ 原産地でも問題になっている都市害鳥。都市害鳥としての性質はインドハッカに準ずるが、北半球では本種の方が悪名高い。同じく移入された北アメリカでは被害はさらに深刻度を増している。日本にも渡りをしてくる個体が若干ながらいるため、日本では在来鳥類扱いとなり外来生物法上での指定は見送られている。 アカミミガメTrachemys scripta要注意外来生物 アメリカ中部-南部 アメリカ合衆国内で愛玩用に大量に増殖されており、これらが世界各国に輸出されている。汚水に強いので汚染水域で単一的優先種となり問題化する。日本では在来種との交雑は確認されていない。なお原産地では逆にペット用の乱獲や生息地の環境変化で野生の個体は激減しており、保護動物に指定されている。 ミナミオオガシラBoiga irregularis特定外来生物 オセアニア オセアニアにあるアメリカ軍基地から、軍需物資に混じって非意図的に世界各地に移入されたと考えられている。移入先が離島の場合、被害は深刻でグアム島では固有種のコウモリと鳥類の大半が本種により絶滅している。 ウシガエルRana catesbeiana特定外来生物 カナダ南東部-メキシコ北東部 食用として世界各国に移入され、そこから野生化。巨大なカエルで、その巨体を維持するため食欲旺盛であり、共食いに至ることもある。水質汚濁に対しても強いが、低温には弱い。 オオヒキガエルBufo marinus特定外来生物 アメリカ合衆国南部-南米 サトウキビの害虫駆除のために熱帯域に移入された。体が大きい上に繁殖力が強く、有毒種なので天敵がいない。また海水に対する耐性がある。特に離島で爆発的に増加しており、固有種昆虫を食い尽くしている。ただし侵入して80年近く経つオーストラリアでは、ワニなどの天敵も本種に対する防衛措置を学習しており、クイーンズランド州ではマスコット扱いされるなど、その扱いは変わってきている。 コキーコヤスガエルEleutherodactylus coqui要注意外来生物 プエルトリコ 離島産固有種が侵略的外来種となった珍しい例。観賞用植物に付着した個体が野生化したと考えられている。オタマジャクシを経ず直接子ガエルを産む特異な繁殖様式を有し、水面を欠く環境でも繁殖が可能。もともとカエルのいないハワイで大繁殖し、固有昆虫種の絶滅が懸念されている。その一方で原産地では国民的な人気を有している。
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