高速鉄道の時代、ドイツ再統一から民営化、そして現在までとは? わかりやすく解説

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高速鉄道の時代、ドイツ再統一から民営化、そして現在まで (Epoche 5)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/16 06:11 UTC 版)

ドイツの鉄道史」の記事における「高速鉄道の時代、ドイツ再統一から民営化、そして現在まで (Epoche 5)」の解説

1989年冷戦終結ベルリンの壁崩壊を受け、1990年にはドイツ再統一実現した。ただし、鉄道運営について統合されず、従来の「ドイツ連邦鉄道 (DB)」と「ドイツ国営鉄道 (DR)」の並存状態、即ち、一つの国に2つ国鉄存在することとなった。これは、西ドイツ国鉄改革が、統一前から検討されていたことであり、東西ドイツ統一によって、鉄道再建枠組み再検討が必要となったからだとされている。鉄道再建のためには、まず、旧西ドイツ側と比べて大きく遅れている、旧東ドイツ側の鉄道水準引き上げることが急務となったそうした中で、1991年ICE営業運転開始した高速新線最高速度280km/h(通常は250km/h)で走行しドイツの鉄道新たな時代到来したことを象徴する出来事となったその後高速鉄道網は拡大している。 1994年1月1日、「ドイツ連邦鉄道 (DB)」と「ドイツ国営鉄道 (DR)」は統合の上民営化全て政府保有)され、「ドイツ鉄道株式会社」(DBAG: Deutsche Bahn AG) が発足した。さらに「上下分離」「オープンアクセス制度導入され競争原理によるサービスアップが期待された。1999年には持株会社制となり、長距離鉄道運営会社地域鉄道運営会社貨物鉄道運営会社駅運営会社線路インフラ保有会社のように、組織毎に分割され現在に至っている。民営化後は、ICE網の拡大新型車両の投入積極的に進めようになった民営化により、一時経営的に大幅な改善見られたが、技術的に数多く混乱発生し車両不具合故障などが多発することとなったまた、民間企業となったことで、より一層合理化進められることとなり、一部では乗客の不満が増大したそのほか以前は非常に正確なダイヤ特徴としていたにもかかわらず近年列車の遅れが多発している。そんな中1998年には、ICE脱線転覆多数死傷者を出す大事故起こし世界の鉄道関係者多大なる衝撃与えた同時に猛烈な批判さらされることともなってしまった。 現在のドイツ鉄道は、依然として経営苦しく国内輸送シェア小さい。しかし、ヨーロッパ鉄道においてはなくてはならない存在であり、EUなどが推進する高速鉄道網を担うキープレイヤーとしての役割期待されている。近年環境重視政策も、鉄道にとっては「追い風となっている。 今後の課題一つとしては、政府100%保有する株式をいつ公開して完全民営化」するか、ということがあるが、そのためには経営状態改善前提であり、経営状態決し芳しくない状況下では、その前途不透明である。加えて機関士労働組合GDL」(Gewerkschaft Deutscher Lokomotivführer) によるストライキ実行などの理由で、更なる鉄道離れが起こる可能性がある。また、日本同様、ドイツでも少子高齢化労働人口減少自動車格安航空会社への転移などによる「鉄道離れ」がじわじわ進んでおり、鉄道社会中にどのように位置づけるかという問題にも直面している。

※この「高速鉄道の時代、ドイツ再統一から民営化、そして現在まで (Epoche 5)」の解説は、「ドイツの鉄道史」の解説の一部です。
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