韓国での経緯
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1999年 ヤン・ドクジュンがレインコム株式会社を韓国ソウル特別市で立ち上げる。当初は光学ドライブなどを作るメーカーだった。ジュン・ヤンはサムスン電子からのスピンアウトだった。「CD-Rに書き込んだMP3を再生できるプレーヤーがあれば」というふとした発想から製品開発を進める。 2000年、iMP-100が完成。韓国国内でiRiverブランドとして発売される。同時期、Sonic Blue(現在はRio)からOEM受注し、このモデルはRioVolt SP90/100として日本でもリリースされる。 2001年、"iRiver2"と称されたiMP-250が完成。同時にOEM発注を受け、RioVolt SP250として日本でも発売。FMチューナーや多機能性、本国での顧客の要望に応える精力的なファームウエア更新が繰り返されていたため、現在のアイリバー製品の土台を作った商品となった。また、日本販売のRioVolt SP250にiMP-250用の日本語ファームウエアを導入するパワーユーザーも存在した。なお、設定内容やユーザーインターフェースなどはiFP/Fシリーズ末期まであまり変わっていない。 2002年、SlimX iMP-350が完成。iMP-250の機能を残したままさらに本体を薄くし、本体液晶を省いてリモコンのみとした。しかしこのモデルはRio側からの発注が得られず、社内では今後自社ブランドに統一して出荷する事を決定。この決定には社内ですら賛否両論ではあったが、結果的にRioが後に倒産するなど、業界が大きく動く中で、成功したと言える。しかし当時アイリバーは販売などに関するノウハウはゼロに近く、人材・代理店探しからの道となった。iMP-350 SlimXは当時のMP3プレーヤー売り上げ上位に食い込むほどの人気となり、アイリバーという会社を世界中に知らせる出世製品となる。日本でも販売開始は半年以上遅れたが発売された。韓国などから直輸入するパワーユーザーも多かったが、FM機能が現地仕様となるため日本で使えないなどの問題も生じた。 2004年、mpmanを買収。しかし、2006年1月5日にmpman保有の特許をシグマテルに売却した。 2005年3月、それまでAV Chasewayの工場で生産を行ってきたが、中国の東莞市に自社工場を設立する。 2005年12月、Apple ComputerのiPodやソニーのウォークマン、サムスンなどの躍進によりレインコムの業績が急激に悪化する。これに伴いMP3プレイヤー事業の縮小し大量のリストラを行った。また、この縮小に伴い高価格帯と低価格帯の製品の棲み分けを無くした。 2006年、創業メンバーの一部と電子辞書の開発チームが独立しAtreeを設立。 2007年8月、レインコム CEOがイ・ミョンウに交代。 2008年、ヤン・ドクジュンが独立しMintpassを設立。 2009年、社名をiriverに変更。 2010年6月14日、韓国LG Display社との合弁会社「L&I Electronic Technology(Dongguan)Limited」を設立。同年9月より東莞市の自社工場で電子書籍リーダーの製造を開始する。 2010年10月、プレミアムブランド"Astell&Kern"を立ち上げ、最初の製品を発売。 2014年8月、SKテレコムに買収され、同社の子会社となる。 2015年、社名ロゴを小文字のiriverから大文字のIRIVERに変更。 2019年3月、社名をドリームアスカンパニーに変更。 現在韓国市場においては電子辞書やカーナビなど製品の多角化を図り、一定のシェアと人気を誇っている。
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