霊長類学者としてとは? わかりやすく解説

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霊長類学者として

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/12 07:04 UTC 版)

河合雅雄」の記事における「霊長類学者として」の解説

兵庫県多紀郡篠山町(現:丹波篠山市出身半世紀以上にわたってサル研究モンキー博士として知られるサル学世界的権威京都大学霊長類研究所所長日本モンキーセンター所長などを歴任サル観察することによって進化の謎をつきとめ人類未来を探ることに生涯捧げ2016年には「日本及びアフリカにおける霊長類野外研究―とくに環境適応社会形成研究」で学士院エジンバラ公賞受賞。その他、朝日賞NHK放送文化賞紫綬褒章などを受賞幼少期より多く動物接し、のちに宮崎県幸島にてニホンザル文化的行動発見今西錦司門下日本モンキーセンター設立関わる日本モンキーセンターによる類人猿学術調査隊は1958年から1960年にかけて3回調査行っているが、その最初の調査対象ゴリラだった。河合1958年、同センター設立当初研究員として第2次ゴリラ学術調査隊に参加した河合ニホンザル研究は、アフリカ霊長類野外調査基礎となったばかりではなく霊長類文化行動研究基盤ともなり霊長類順位研究基礎築いた。またニホンザル芋洗い行動小麦砂金採集方などの文化行動発見し研究分析行った。またその文化社会的に伝承されていくことなどを発見し、そのメカニズム解明サルから人間への進化フリードリヒ・エンゲルス説いたような「労働起源説ではなく遊び起源説」で説いた1973年5月からの約1年間にわたるアフリカ・エチオピアでのゲラダヒヒ調査した成果著書人類進化かくれ里』である。また、ゲラダヒヒに関しては、立花隆との対談集『サル学の現在』において、音声コミュニケーション交尾の際、雄雌ともに大声上げたり人間同様に前戯も行うことなどそのユニークな行動について語られている。その中でゲラダヒヒ調査驚き連続であり、それまで考えていたサル社会秩序についての常識が、次々崩され思いだと述べている。 基礎研究に弱いとされる日本学問にあってサル学世界的に大変優れた成果上げている分野であるが、河合業績とりわけ高く評価されている。かつて河合サル学研究動機について、「戦争終わってみて、何で人間はこんなバカげたことをするんだろうと思った。こんなことをする人間人間性というものを、もう一度その大本にまで立ち返って探ってみようと思った。そのためには、サルまで立ち返って人間性根源をしらべにゃならんと思った」と述べている。すなわち、その研究動機根源にあるものは人間対する深い関心である。1994年1月号の『科学朝日誌上立花隆らと対談、「人間も本来は自然の一部なのに反自然的存在になってしまった。そこが他の生物決定的に違う」と発言した2021年5月14日1147分、老衰のため兵庫県丹波篠山市自宅死去97歳没。死没をもって従四位叙される。

※この「霊長類学者として」の解説は、「河合雅雄」の解説の一部です。
「霊長類学者として」を含む「河合雅雄」の記事については、「河合雅雄」の概要を参照ください。

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