陰陽五行思想の伝来と陰陽寮の発足とは? わかりやすく解説

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陰陽五行思想の伝来と陰陽寮の発足

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 00:36 UTC 版)

陰陽師」の記事における「陰陽五行思想の伝来と陰陽寮の発足」の解説

陰陽師全ての事象陰陽木・火・土・金・水五行組み合わせによって成り立っているとする夏、殷(商)王朝時代はじまり周王朝時代にほぼ完成したと言われているがこれは伝説であって中国古代陰陽五行思想立脚し、これと密接な関連を持つ天文学暦学易学時計等をも管掌した日本独自の職であるが、前提となる陰陽五行思想自体飛鳥時代遅くとも百済から五経博士来日した継体天皇7年512年)または易博士来日した欽明天皇15年554年)の時点までに朝鮮半島高句麗百済経由伝来した考えられている。 当初はこれら諸学政治・文化対す影響僅少であったものの、推古天皇10年602年)に百済から觀勒来日して聖徳太子はじめとして選ばれ34名の官僚陰陽五行説を含む諸学講じると、その思想日本国政大きな影響与えるようになり、初め日本において暦が官暦として採用されたり、仏法陰陽五行思想暦法などを吸収するために推古天皇15年607年)に隋に向けて遣隋使派遣始められたりしたほか、聖徳太子十七条憲法冠位十二階制定においても陰陽五行思想影響色濃く現れることとなったその後天武天皇壬申の乱の際に自ら栻(ちょく、占い道具)を取って占うほど天文(学)遁甲達人であり陰陽五行思想にも造詣深かった事もあり、同天皇4年676年)に陰陽寮日本初占星台を設け、同13年685年)には「陰陽師」という用語が使い始められるなどしてから陰陽五行思想は更に盛んとなり、養老2年718年)の養老律令において、中務省内局である小寮としての陰陽寮設置されたが、そこに方技として天文博士陰陽博士陰陽師暦博士漏刻博士常置されることも規定されると、陰陽寮神祇官属す卜部亀卜(きぼく、亀甲占い)と並んで公的に式占司ることとなった陰陽寮四等官制敷かれ陰陽頭おんみょうのかみ)以下の事務方である行政官と、技官として方技の各博士及び各修習生、その他庶務職が置かれたが、方技である各博士陰陽師大陸伝来技術担当するだけに、諸学通じ漢文読解長けた渡来人おしなべて中国本土前漢後漢・代わって大陸覇権握った隋、朝鮮半島西岸勢力有した高句麗百済、まれに当初朝鮮半島東岸勢力であった新羅から帰来した学僧任命され方技官人の子弟にとどまらず民間人からの登用も可能であった陰陽寮成立当初方技は、純粋に占筮地相(現在で言う「風水」的なもの)、天体観測占星、暦(官暦)の作成吉日凶日判断漏刻水時計による時刻の管理)のみを職掌としていたため、もっぱら天文観測・暦時の管理・事の吉凶陰陽五行に基づく理論的な分析によって予言するだけであって神祇官僧侶のような宗教的な儀礼祭儀)や呪術はほとんど行わなかったが、宮中において営繕を行う際の吉日選定や、土地方角などの吉凶を占うことで遷都の際などに重要な役割果たした陰陽寮配置されていた方技のうち、占筮地相専門職であった陰陽師を「狭義陰陽師」、天文博士陰陽博士陰陽師暦博士漏刻博士含めた全ての方技を「広義陰陽師」と定義付けることができる。また、これ以降、この広義陰陽師集団のことを指して陰陽道」と呼ぶこともあった。

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