逗子・葉山 - 羽田空港間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 22:28 UTC 版)
「京急本線」の記事における「逗子・葉山 - 羽田空港間」の解説
横浜方面から羽田空港へのアクセス向上を向上させるため、普通列車を格上げする形で2010年(平成22年)5月16日に新設された。 この区間にはかつて「急行」が存在したことは前記したが、1999年(平成11年)7月31日に実施されたダイヤ改正により廃止されたため、この「エアポート急行」は約10年ぶりとなる事実上の急行の復活である。ただし、当時の急行とは停車駅が異なっており、かつて急行停車駅であった鶴見市場駅・花月園前駅(現:花月総持寺駅)・生麦駅・子安駅・黄金町駅・京急富岡駅は通過駅となり、逆に急行が通過していた仲木戸駅(現:京急東神奈川駅)・井土ヶ谷駅・弘明寺駅・杉田駅・能見台駅がエアポート急行の停車駅となった。なおエアポート急行の停車駅は京急鶴見駅や京急東神奈川駅、杉田駅など京浜東北線・根岸線と至近の駅が多い。 日中を中心に10分間隔(1時間に6本)、8両編成または6両編成での運行であり、ほとんどの列車が逗子・葉山駅 - 羽田空港方面間を運行するが、途中駅である京急川崎駅・神奈川新町駅・横浜駅(始発のみ)・金沢文庫駅を始発・終着とする列車も存在する。運行時間帯は平日ダイヤでは主に日中と夕ラッシュ時、土休日ダイヤではほぼ終日である。エアポート急行が運行されていない時間帯には、羽田空港方面発着の快特・特急・普通が運行される。平日夕ラッシュ時の下りの一部には、イブニング・ウィング号を介し、横浜駅 - 京急久里浜駅方面の先着列車となるパターンも存在する。 詳細は「京浜急行電鉄のダイヤ改正」を参照 2010年5月16日以前の運行形態 横浜方面と羽田空港のアクセスは快特・特急の増結車が担っていた。 しかし、羽田空港方面 - 京急川崎駅間が特急、京急川崎駅 - 金沢文庫駅間が快特・特急、金沢文庫駅以南が普通と複雑なダイヤであった。 主に、平日は新逗子駅(現:逗子・葉山駅)発着、土休日は新逗子駅発着と浦賀駅発着であったが、金沢文庫駅発着も存在した。 2010年5月16日ダイヤ改正 平日日中と土休日終日を中心に20分間隔で運行を開始した。平日早朝を除き、8両編成で運行された。 羽田空港方面は南太田駅・子安駅・京急鶴見駅で普通を追い抜き、神奈川新町駅で快特の通過待ちをする。新逗子方面は生麦駅・南太田駅で普通を追い抜き、京急川崎駅と上大岡駅で快特と接続する。 2010年5月15日まで運行していた羽田空港駅(現:羽田空港第1・第2ターミナル駅)駅発着の快特・特急の増結車と普通を統廃合した性質の列車であるため、京急川崎駅 - 金沢文庫駅間の普通列車は毎時12本から9本に減便され、金沢文庫駅- 京急川崎駅間の快特・特急で実施されていた品川方面発着列車(8両)への羽田空港発着列車(4両)の増結は平日夜間の下り列車4本を除き廃止された。 また前述のように快特の待避を行うため、横浜と羽田空港を結ぶ最速達列車とはならず、速達性に問題があり改善は2012年10月21日の京急蒲田完全高架化まで待たなければならなかった。 第1次節電特別ダイヤ(2011年3月22日 - 4月3日) 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)および福島第一原子力発電所などの各発電所の停止の影響による電力危機に伴い実施された節電ダイヤでは、金沢文庫駅発羽田空港行きの「エアポート急行」1本が京急久里浜駅 - 金沢文庫駅間で「特急」として運転された。これ以外にも、節電ダイヤとして待避内容が変更となっている場合がある。 第2次節電特別ダイヤ(2011年4月4日以降) 普通列車は1時間に6本の運行となり、日中に運行する一部の「エアポート急行」は4両編成に減車している。 2011年9月23日ダイヤ改正 節電による減車がなくなり、震災前の8両編成に戻った。 さらに、新逗子方面の列車の接続が見直され、生麦駅・上大岡駅で普通を追い抜き・接続し、金沢文庫駅で快特の接続をするようになった。 2012年10月21日ダイヤ改正 これまでは平日日中と土休日を中心に20分間隔で運行されていたが、日中・平日夕ラッシュに増発され、10分間隔の運行となった。また、日中でも6両編成が運転されるようになった。 普通列車との接続・追い抜きは、上下とも南太田駅で普通を追い抜き、羽田空港行きは京急鶴見駅で、新逗子方面行は京急川崎駅と神奈川新町駅で普通と接続する。土休日の朝方の新逗子方面行は、生麦駅で普通を追い抜き、上大岡駅で普通に接続する。それに加えて、一部は金沢文庫駅でも普通に接続する。 快特・特急との接続・通過待ちに関して、平日の日中と土休日の日中以降は、上下線ともに上大岡駅で快特の待ち合わせを行うのみ。平日ダイヤの夕方下りは、京急川崎駅で快特の待ち合わせ(一部は京急ウィング号〈現在のイブニング・ウィング号〉の通過待ち)、上大岡駅で特急の待ち合わせ、金沢文庫駅で快特(もしくは京急ウィング号)の待ち合わせを行う。夕ラッシュが過ぎると、神奈川新町駅で快特の通過待ち、金沢文庫駅で快特の待ち合わせを行う。このうちどちらか一方の駅で京急ウィング号との二重待避になる。平日夕ラッシュと土休日の朝方の上りは無待避で、下りは神奈川新町駅で特急の待ち合わせもしくは快特の通過待ちを行う。加えて金沢文庫駅で快特または特急の待ち合わせを行う列車も存在する。 平日の夜間においてはエアポート急行設立以前の運行形態である、羽田空港発の特急が4両編成で運行されていたが、この改正で消滅した。ダイヤ改正前は4本のみで、すべて新逗子駅行きで運転されていた。 2013年10月26日ダイヤ改正 平日夕ラッシュ時下りの列車の接続・通過待ち・追い抜きが見直された。 京急川崎駅で普通と接続、神奈川新町駅で快特の通過待ち、上大岡駅で特急の接続、金沢文庫駅で快特の接続を行う。 車両 逗子・葉山駅 - 羽田空港間の「エアポート急行」は京急車による運用が原則で、8両(8両固定編成または4両+4両)または6両で運行される。ごく一部に東京都交通局の車両(5300形または5500形)によって運行される列車もある。
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