藤岡家の人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 12:32 UTC 版)
京都で1、2位を争う大手の薬問屋を営む。明治43年、薬品倉庫の焼失による経営危機に陥り、栞の融資を得て洋薬の専門店に事業転換する。 藤岡 儀兵衛(ふじおか ぎへえ) 演 - 遠藤憲一 てんの父。 「藤岡屋」当主。番頭時の仕事ぶりをハツに認められ藤岡家の婿養子となる。 頑固一徹で、仕事のために連日徹夜でドイツ語を勉強するほどの努力家。怒ると怖いと評判で「ギョロ目の鬼さん」とあだ名される。 明治35年、てんに対して厳しく笑うことを禁ずるが、夜な夜な化け猫のように酒を飲む様子を悲しまれたことを機に改める。 明治43年、店の後継とてんの幸せを思い、てんに婿養子前提の縁談を持ちかける一方、てんに接近する藤吉に不快感を持ち、京都から追い出そうとする。藤吉と笑って生きる決意をしたてんに激怒して勘当を言い渡すが、彼女が感謝の気持ちと別れの挨拶をして去った後には号泣する。 その後、てんが寄席を手に入れるために資金融資を頼んだ際には他人行儀の対応をするが、てんの熱意やハツの一言もあり最終的に資金を貸す。その時点から既に体調が悪い様子を見せていたが、明治44年の夏に、既に他界したことが風太によっててんに伝えられる。 吉本せいの父がモデル。 藤岡 しず(ふじおか しず) 演 - 鈴木保奈美 てんの母。 てんが藤吉と北村家に住み始めてから、てんのことが心配になり女中のトキを北村家に送る。北村家に訪れた際には、啄子にてんを商人として鍛えるように頭を下げ、てんには死ぬまで配偶者と添い遂げる指南をし、喪服としてハツが縫った白い着物を贈る。 吉本せいの母がモデル。 藤岡 ハツ(ふじおか ハツ) 演 - 竹下景子 てんの祖母。 てんと栞の縁談が破談になった際に自ら栞の縁談相手に名乗り出たり、破談後も栞の縁談写真を肌身離さず持つなど、面食いなところを見せる。儀兵衛にとっては義母なので一家の中で唯一、彼女には頭が上がらない。 吉本せいの祖母がモデル。 藤岡 新一(ふじおか しんいち) 演 - 千葉雄大 てんの兄。帝国大学薬学科の学生。 将来は藤岡屋を継ぎ、自身と同じぜんそく患者を救いたいとの希望を持ち続けている。てんの笑顔を心の支えにしており、彼女が儀兵衛に叱責された際には、てんの気持ちを理解し儀兵衛を説得する。 明治35年、持病のぜんそくの発作を起こし、休学し療養に専念する。 明治43年、休学・療養を続けるかたわら、体調を見ながら知り合いの研究所に通い研究と論文執筆に励む。同年夏に「藤岡屋」が経営危機となり、金策に奔走する父に代わり店を守り取引先の応対に務めるが、激務がぜんそくの悪化に拍車をかけて倒れ、しばらくして息を引き取る。 死後、薬を海外に頼らず自国で開発・製造する構想をしたためた論文が栞に着目されたことで、藤岡屋の危機を救うこととなる。 吉本せいの兄がモデル。 藤岡 りん(ふじおか りん) 演 - 堀田真由(幼少期:中川江奈) てんの妹。姉・てんとは対照的に控え目な性格。 てんと藤吉の恋を応援し、藤吉が負傷し自宅の蔵に匿った際には、てんとトキとで交代で看護する。 明治43年、てんと藤吉を一緒にさせたい思いから、自分が婿を取り「藤岡家」を継ぐことを儀兵衛に懇願する。勘当され北村家で暮らすてんに、婿養子の縁談が成立したことや、夫と店を継ぐ決意を手紙で伝える。その後は婿とともに藤岡屋を盛りたて本店を大阪の道修町に移し、新一の夢であった薬の国内製造を叶える。また、風鳥亭の客に販売したみかんの皮を漢方薬の材料として買い取ったり、漫才を始めたばかりのリリコを自社の化粧水の広告に採用するなど、てんの寄席経営に協力する。 昭和20年、疎開先でてんたちと再会。疎開先の主人・横山の厳格な性格に戸惑うてんに対し、孫が出征してから笑わなくなったことを明かした。 吉本せいの妹がモデル。 波多野 弥兵衛(はたの やへえ)→藤岡 弥兵衛(ふじおか やへえ) 演 - 中村凜太郎 波多野屋の次男で、りんの夫。
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