蓮如の一門政策とは? わかりやすく解説

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蓮如の一門政策

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 08:02 UTC 版)

享禄・天文の乱」の記事における「蓮如の一門政策」の解説

文中( )の年はユリウス暦月日西暦部分除き全て和暦宣明暦長暦よる。 8世蓮如北陸地方畿内において国人農民信者として取り込み本願寺独立した教団としての地位確立させたものの、同時にそれは周辺守護大名荘園領主既存宗派寺院との摩擦生んだその結果平和主義や一揆の禁止などを説きながらも、教団を守るために一向一揆組織し更には守護などの世俗権力との連携をするという難し選択迫られることになった。 特に加賀においては教団への保護約束信じて蓮如自身一揆とともに守護富樫氏内紛加担文明5年1473年)の「多屋決議文」)し、その後教団の力を恐れた富樫政親弾圧加えたため門徒らが激しく抵抗し結果的に政親を倒して一国領有する事態となってしまっていた(加賀一向一揆)。これは蓮如が一番危惧していた本願寺宗門の「反体制」視につながりかねない出来事であり、事実室町幕府第9代将軍である足利義尚本願寺討伐することも検討したとされている。だが、管領細川政元はこれに強く反対し、間もなく義尚自身病死したために本願寺討伐の件は中止され幕府から要求されていた加賀門徒破門有耶無耶とされた。次の富樫氏当主は政親の大叔父・泰高が擁立されたが、傀儡であり、一向一揆加賀支配権握っていた。 間もなく蓮如は、長男順如死後後継者定めていた5男実如山科本願寺法主の地位譲って摂津石山御坊退いた。後を継いだ実如にとっては門徒見捨てて加賀放棄することは、すなわち延暦寺への従属余儀なくされ、親鸞教義説くことの禁止強要されていた蓮如以前本願寺に戻ることであり浄土真宗教えそのもの放棄する等し行為であったために受け入れられるものではなかった。そのため実如は、全ての既存勢力本願寺警戒する中において唯一本願寺擁護立場取っていた政元との協調路線模索するようになった。『本願寺作法次第』という本願寺に伝わる書籍には政元の山科本願寺参詣のためだけに蓮如指示精進料理ではなく戒律的に問題のある魚料理献立変更したいきさつが載せられている程である。 一方、政元も明応の政変によって第10代将軍足利義材義稙)を京都から追放して11代将軍に義材の従兄足利義澄擁立管領主導政権樹立したために諸国守護大名達の反感買っていた。政元にとってはこうした守旧派守護達よりも新しく台頭した一揆勢力の方が信頼が置ける存在考えていた。既存勢力から睨まれ両者歩み寄るのは当然の成り行きであった明応8年1499年)、蓮如危篤陥る遺言彼の子供達に示された。蓮如親鸞直系末裔である一族団結求め法主継承した実如中心に各地住持となった子供達がその藩屏として教団守ってゆくことを求めた。特に加賀においては3男蓮綱松岡寺・4男蓮誓光教寺・7男蓮悟本泉寺初代住持次男蓮乗)の「賀州三ヶ寺(加賀三山)」を法主現地における代行として頂点に置き国内寺院門徒統率することが求められていた(この体制を特に事実上最高執行機関となった松岡寺本泉寺の両寺院より「両御山体制も呼ぶ)。その支配体制富樫氏滅亡以前である文明年間末期段階において室町幕府守護に対して下す奉行人奉書などの命令書が富樫政親ではなく直接蓮綱蓮悟あてに送付されていることからでも分かる

※この「蓮如の一門政策」の解説は、「享禄・天文の乱」の解説の一部です。
「蓮如の一門政策」を含む「享禄・天文の乱」の記事については、「享禄・天文の乱」の概要を参照ください。

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