第二期整備計画の見直し、球技場への改修へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 13:55 UTC 版)
「等々力陸上競技場」の記事における「第二期整備計画の見直し、球技場への改修へ」の解説
2017年5月末、川崎市は、当競技場の第二期整備の基本方針案をまとめた。「2020年ルール」といわれるJリーグの新しい要綱に沿って、収容人員を35000人程度に増やすことを前提に「現状維持」「増改築」「全面改築」の3案を比較検討した結果、費用対効果に最も優れた「増改築」案を採用。サイドスタンド・バックスタンドの1階席を改修、2階席はそのまま残したうえで、新たに3階席を設け、すべての観客席を個別背もたれ付きの屋根付きにする。まず6月12日から約1か月、市民からの意見を求めるパブリックコメントを募集し、2018年3月に整備計画を策定。2020年度以後の着工を目指すが、大会の中断などがないように、段階を追って工事を行えるように検討していくという。このほか、南風が吹き抜けるため、陸上競技の公認記録の影響も考えられることから、南側の走路に風対策を施すほか、バリアフリー対策も進めていくとしている。2018年3月には整備計画が策定され、設計に向けた与条件の検討や民間活力の導入などが検討されることとなった。 しかし、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)に基づき2019年2月に東急が提出した等々力緑地のPFI事業等の実施に関する提案内容や、令和元年東日本台風で等々力緑地周辺が大規模な浸水被害を受けたことを踏まえた防災対策の充実の必要性を勘案して、川崎市は2020年8月に等々力緑地再編整備事業の推進に向けて、改めて『等々力緑地再編整備計画推進委員会』を設置し、利用者等との調整を行って等々力緑地再編整備実施計画の改定を行う方針を示した。委員会では5回の審議が行われ、当競技場についてはサイドスタンド・バックスタンドの増改築により西丸子小学校と隣接する公園緑地が狭隘化すること、緑地北側の民有地への日影規制の影響が懸念されることの課題が指摘され、さらに年間利用状況で45%がサッカー場としての利用である一方、第一種公認が必要な陸上競技大会の開催は数年に一回程度であること、川崎市陸上競技協会から日程調整の困難さを理由に「サッカー等の専用的施設と陸上競技場を分離すること」についての要望書が提出されたことを踏まえ、補助競技場との施設配置を「当競技場の改修(当初改修計画通り)」「当競技場の球技専用化+補助競技場の第二種公認改修」「球技専用スタジアムの新設」の中から再検討した結果、総合評価として「当競技場の球技専用化+補助競技場の第二種公認改修」が適当との見解が示され、2021年5月27日に「等々力緑地再編整備実施計画改定骨子(案)」が示された。具体的には、サイドスタンド・バックスタンドの改築にあたり陸上トラックを廃止し、天然芝フィールドに沿う形で新たにスタンドを新設するというもので、代替陸上競技施設として補助競技場の陸上トラック周囲にメインスタンドとバックスタンドを新設するというものである。2021年6月に市民の意見を募集し、2022年2月に再編実施計画を改定して改築に移る予定としている。
※この「第二期整備計画の見直し、球技場への改修へ」の解説は、「等々力陸上競技場」の解説の一部です。
「第二期整備計画の見直し、球技場への改修へ」を含む「等々力陸上競技場」の記事については、「等々力陸上競技場」の概要を参照ください。
- 第二期整備計画の見直し、球技場への改修へのページへのリンク