種として記載されているもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 06:53 UTC 版)
「ヨシノボリ」の記事における「種として記載されているもの」の解説
クロヨシノボリ Rhinogobius brunneus (Temminck and Schlegel, 1845) 両側回遊性で温暖な海域に面した、流れが速い小川に分布する。胸鰭のつけ根が黒く、尾鰭のつけ根に太い"Y"字型の模様がある。また、体色をよく変え、興奮すると体の横に黒い太い線が浮き上がる。黒っぽい体色のことが多いことが和名の由来。屋久島以北集団と琉球列島集団の2亜種に分類される。 ゴクラクハゼ Rhinogobius giurinus (Rutter,1897) 頬に迷路のような細かい模様があり、体の横に黒っぽい大きな斑点と青い小さな点が並ぶ。汽水域に多い。 シマヨシノボリ Rhinogobius nagoyae (Jordan and Seale, 1906) 頬に細かいミミズのような模様がある。繁殖期の雌は腹が鮮やかな青色になる。和名は頬や各鰭の模様に由来する。九州以北集団と琉球列島集団の2亜種に分類される。 トウヨシノボリ Rhinogobius kurodai (Tanaka, 1908) 雄の尾鰭のつけ根に大きな橙色の斑点があることからこの名があるが、個体群によっては見られないものも多い。最も分布が広く、体の模様も地域差や個体差が大きい。 オオヨシノボリ Rhinogobius fluviatilis (Tanaka, 1925) 大きな河川に多い。成魚は全長12cmに達し、大型になることが和名の由来。胸鰭のつけ根の上側に、黒色の円形斑が入る。 カワヨシノボリ Rhinogobius flumineus (Mizuno, 1960) 稚魚が海に降りず、一生を淡水で過ごすことが和名の由来。成魚の全長は4-6cmほどと小型。胸鰭の条数が15-17と他種に比べ少ない。佃煮などで利用される。 オガサワラヨシノボリ Rhinogobius ogasawaraensis (Suzuki, Chen and Senou, 2011) 小笠原諸島にのみ生息する両側回遊魚。頬に朱色の点が入り、腹部は黄色。体の横に黒い大きな斑点が並び、尾鰭のつけ根に2個の黒点が垂直に入る。河川環境の改変・生息地の少雨化・カワスズメ等の外来生物の侵入・遺伝的多様性の喪失などにより絶滅の危機に瀕している。絶滅危惧IB類 (EN)(環境省レッドリスト) ルリヨシノボリ Rhinogobius mizunoi (Suzuki, Shibukawa & Aizawa, 2017) 和名は頬に小さな青い点があることに由来する。成魚の全長は10cmを超え、オオヨシノボリと同じくらいの大きさになることもある。急流を好み、分布地は各地に点在する。 ビワヨシノボリ Rhinogobius biwaensis (Takahashi and Okazaki, 2017) 琵琶湖固有種で、全長4cmほどの小型種。頭部の背面には鱗がない。情報不足(DD)(環境省レッドリスト) トウカイヨシノボリ "Rhinogobius telma" (Suzuki,Kimura & Shibukawa, 2019) 東海地方に生息している。全長4センチほどの小型種で、頭部の前鰓蓋菅が見られない。ため池や沼・それらにつながる水路・川岸の止水域で一生を過ごす。 シマヒレヨシノボリ "Rhinogobius tynoi" (Suzuki,Kimura & Shibukawa, 2019) 瀬戸内海に面した平野部の中国地方、近畿地方、四国地方に生息している。全長は4センチほどの小型種。第1背鰭は雄雌とも伸長しない。尾鰭には横縞が入って、雄の尾鰭下部に赤色が見られる。池や沼・ワンドなどの止水域で泥底である所を好む。一生淡水域で過ごす。
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