種とシノニム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 03:57 UTC 版)
シャスタサウルスの模式種はシャスタサウルス・パシフィクスであり、カリフォルニア州北部の三畳紀後期カーニアン期にあたる地層から出土した。断片的な化石しか発見されておらず、この標本に基づいて体の比率(特に頭骨の比率)からシャスタサウルスが通常の魚竜と同じであるという憶測が導かれた。なおこのとき、カッラワイアとグイゾウイクチオサウルスも含まれている。 シャスタサウルスには第2の種であるシャスタサウルス・リアンガエが含まれる可能性がある。本種は保存状態の良い標本複数から知られ、もともとはグアンリングサウルスに分類されていた。頭骨は完全ではないものの、シャスタサウルス・パシフィクスと同様に吻部が短く歯が存在しないことが完全な骨格から確認できる。シャスタサウルス・リアンガエの最大の標本 YIGMR SPCV03109 は8.3メートルに達する。幼体の標本 YIGMR SPCV03108 もまた発見されており、3.74メートルに及ぶ。 シャスタサウルス・シカニエンシスは2004年には本来ショニサウルスに位置付けられていた。しかしこの分類は系統発生学的解析に基づくものではなく、執筆者もまたシャスタサウルスとの類似性を指摘している。この関連性を調査した2011年の研究で、標本が実際にはショニサウルスよりもシャスタサウルスに近いことが支持され、シャスタサウルス・シカニエンシスが命名された。だが、2013年の解析では当初の分類が示唆され、シャスタサウルスよりもショニサウルスに近縁であることが発見された。シャスタサウルス・シカニエンシスに属する標本はカナダのブリティッシュコロンビア州 Pardonet 層から発見された。この地層の地質時代は約2億1000万年前にあたるノーリアン期中期である。 「ショニサウルス」も参照 2009年には Shang & Li がグイゾウイクチオサウルス・タンガエをシャスタサウルス・タンガエに再分類したが、後の解析によりグイゾイクチオサウルスがさらに進化した魚竜に近縁でありシャスタサウルスの種とは考えられないことが判明した。 かつてシャスタサウルスに分類された疑問名には、オーストリアアルプスから出土したシャスタサウルス・カリンティアクス (Huene, 1925) とドイツの Muschelkalk から出土したシャスタサウルス・ネウビギ (Sander, 1997)が含まれる。ただし、後者はファントモサウルスとして再記載・再分類されることとなった。 シャスタサウルス・リアンガエのシノニム グアンリングイクチオサウルス・リアンガエWang et al., 2008 シャスタサウルス・パシフィクスのシノニム シャスタサウルス・アレクサンドラエ Merriam, 1902 シャスタサウルス・オスモンティ Merriam, 1902
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