保全状態とは? わかりやすく解説

保全状況

(保全状態 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/09 05:57 UTC 版)

生物種保全状況(ほぜんじょうきょう、Conservation status保全状態とも)とは、ある生物(それ以下の分類群も含む)が現在、または将来的に存在している見込みを表す指標である。保全状況を評価する際には、現在何個体生存しているか、といった単純なことだけではなく、個体数の増減率や、繁殖の成功率、既知の脅威などさまざまな要因が考慮される。

IUCN

種の保全状況を評価したリストとして有名なものの1つに、IUCNが作成したレッドリストがある。このレッドリストでは全世界の生物を対象に評価を行っており、数万種類の生物について保全状況の評価がなされている。このレッドリストでは、絶滅に瀕した(Threatened) 生物を、

Least Concern (LC) 低懸念

Near Threatened (NT) 準絶滅危惧

Vulnerable (VU) 危急

Endangered (EN) 危機

Critically Endangered (CR) 深刻な危機

Extinct in the Wild (EW) 野生絶滅

Extinct (EX) 絶滅

Data Deficiend (DD) データ不足

Not Evaluated (NE) 未評価

と分類している。[1]また、IUCNの中心のもと批准された絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約、CITES)では、絶滅の危険がある生物の国際的な取引を規制している。

各地域での取り組み

アメリカ合衆国

アメリカ合衆国では、絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律に基づいて、絶滅危惧種の一覧 (en) が作成されている。

欧州連合

欧州連合 (EU) では、EU加盟国間での野生動物の移動を規制する法律が存在する。

カナダ

カナダでは、絶滅のおそれのある野生生物に関する委員会 (COSEWIC) によって各生物種の保全状況が評価されている。また、その中で絶滅危惧種とされている種を保護する法律として、絶滅危惧種法がある。

日本

日本では、環境省が絶滅のおそれのある種をリストアップしたレッドデータブックを作成している[1]。また、種の保存法に基づき希少野生動植物種を指定している。各都道府県や学術団体においても独自のレッドデータブックが作成されている。

脚注

出典

  1. ^ レッドリスト”. 環境省. 2021年1月10日閲覧。

関連項目


保全状態

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 15:12 UTC 版)

メガネカスベ」の記事における「保全状態」の解説

国際自然保護連合 (IUCN) はメガネカスベの保全状態について、危急(VN)と評価している。韓国による1991年から1993年までの年間漁獲量平均は2,700トンであったが、2001年から2003年までの平均については220トンとどまり10年個体数90%減ったことを示唆している。日本漁師近年個体数の減少報告している。ただし、中国の沖の海域ではメガネカスベ限らず魚類のどの種についても、乱獲生息地破壊によって個体数減っている。生息域全体でのメガネカスベ個体数1980年代から30%以上減った推定されており、実際に保全状態評価は1ランク上の絶滅危惧(EN) とするのが妥当である可能性もある。本種に対す保護管理の施作は公的にはとられていない北海道では操業禁止海域漁期4月25日から3月31日まで)が定められている。

※この「保全状態」の解説は、「メガネカスベ」の解説の一部です。
「保全状態」を含む「メガネカスベ」の記事については、「メガネカスベ」の概要を参照ください。

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