淡水域とは? わかりやすく解説

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淡水域

読み方:たんすいいき

淡水湛えている水域のこと。海洋海水域に対する語。

淡水

(淡水域 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/20 15:06 UTC 版)

地表面の淡水(ニュージーランドハウェア湖
淡水は降水として陸地にもたらされて地下水となり、流れを集めて大きな川となる(日本白糸の滝
南極大陸雪原は地球上の主要な淡水である
古来、生活の中に存在してきた淡水(イタリアエンディネ・ガイアーノの水飲み場[注釈 1]

淡水(たんすい)あるいは真水(まみず)とは、第1義として、塩分濃度の低いの包括的呼称(地球を含む宇宙天体上に存在する)[1]。第2義としては、陸棲の生物生体維持のために利用可能な程度に塩分濃度が低い水のことである(地球にのみ存在する。cf. 水#生物と水)。

呼称

ミネラルなどの濃度が高すぎても低すぎても淡水とは呼ばれず、別の呼称が用いられる(高濃度=汽水海水など、低濃度=純水など)。また、鹹水対義語である。

英語では freshwaterfresh water とも記す。発音[ˈfrɛʃˌwɔtər, -ˌwɒtər][2]日本語慣習的読み:フレッシュウォーター)と言う。

存在の仕方

淡水は、地球の表面では、流れる水(河川など)や溜まった水(湖沼)、降り積もった氷雪(雪原氷河)などの状態で存在する。また、地下では、氷雪を含めて地下水として、流動する状態あるいは閉じ込められた状態で存在する。一方、には海氷以外の流氷氷山を含む)として淡水が存在する。なお、地球上にある水の中で淡水の割合は2.5%であるが[3][4]、その約7割が氷河として存在している[4]

人間が水資源として容易に利用可能な淡水は河川水土壌水で、地球上の水の0.007%にすぎない[5]

化学的定義

淡水は、「塩分濃度が0.05%以下の水」と定義されている[6]。淡水は主にで供給される。

淡水湖濃度の違いによる塩化ナトリウム水溶液の呼称の変化
淡水 汽水 食塩水 塩水
0.05% <
0.05 - 3.5%
3.5 - 5.0%
> 5.0%

陸水

例外的に塩分濃度(ミネラル含有度)の高い河川や湖沼もあるが、このような水も含めた「に存在する水」を指す包括的呼称としては、陸水(りくすい、特定の英語名は無し)がある。

脚注

注釈

  1. ^ ヨーロッパで言う "drinking water fountain"、"drinking fountain"、いわゆる、飲用泉。

出典

  1. ^ 淡水(たんすい)の意味 - goo国語辞書”. goo国語辞書. 2019年11月13日閲覧。
  2. ^ freshwater” (英語). Dictionary.com. 2010年4月7日閲覧。
  3. ^ 田中 2009, p. 12.
  4. ^ a b 横瀬久芳、2015、『はじめて学ぶ海洋学』、朝倉書店 ISBN 978-4-254-16070-3 pp. 57-58
  5. ^ 田中 2009, pp. 12–13.
  6. ^ Groundwater Glossary” (英語). (official website). Groundwater Foundation (2006年3月27日). 2006年5月14日閲覧。

参考文献

  • 田中正 著「水文科学とは」、杉田倫明・田中正 編『水文科学』共立出版、2009年、1-20頁。ISBN 978-4-320-04704-4 

関連項目

外部リンク


淡水域

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 21:00 UTC 版)

ウナギ科」の記事における「淡水域」の解説

ウナギ科魚類生涯多く時間河川・湖沼はじめとする淡水、あるいは河口などの汽水域生活する一般に夜行性で、昼間物陰に潜み、夜間活発に遊泳し小魚甲殻類貝類節足動物捕食する通常単独行動するが、数十尾の群れ作って越冬する例も知られている。定住性帰巣性はともに高く、ねぐらと定めた場所から大きく移動することはせず、数十km離れた場所に放流されても正確に戻ってくることができる。 一般に雄は早期成熟し3-6年)、サイズ比較小さいのに対し、雌の性成熟は遅い(4-13年高緯度地帯では6-43年)。雌は時間をかけて成長することで大型化し、より多数の卵を作り出すことを可能としている。ウナギ類は魚類としては長い寿命をもち、耳石による年齢推定ニホンウナギでは22歳の雌が、ヨーロッパウナギでは33歳の雄と57歳の雌が報告されている。 淡水域で成長し性成熟達したウナギ類は体色銀色ないしブロンズ色になるとともに眼の大型化消化管および胸鰭退縮摂餌停止といったさまざまな形態および行動の変化生じる。「銀ウナギSilver eel」とも呼ばれるこれらの成熟個体は川を降り河口域で再び海水への適応をはかる。長旅への準備整えたウナギは、種によって異な特定の産卵場(ニホンウナギマリアナ海溝、ヨーロッパウナギ・アメリカウナギはサルガッソ海など)へと移動開始する産卵場から遠い地域生息する個体ほど移動開始早いことが知られており、繁殖一斉に行えるように同調起きているものとみられる

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