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神道国際学会

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団体名 神道国際学会
所轄 東京都
主たる事務所所在地
従たる事務所所在地
代表者氏名 三宅 善信
法人設立認証年月日 2000/07/24 
定款記載され目的
この法人は、古代から現代につづく日本文化研究紹介を行うなど、社会教育推進文化振興環境保全に関する事業行い同様の目的を持つ国内外団体協力して全人類の福祉の向上に寄与することを目的とする。 
活動分野
保健・医療福祉     社会教育     まちづくり    
観光     農山漁村中山間地域     学術・文化芸術スポーツ    
環境保全     災害救援     地域安全    
人権・平和     国際協力     男女共同参画社会    
子どもの健全育成     情報化社会     科学技術振興    
経済活動活性化     職業能力雇用機会     消費者保護    
連絡助言援助     条例指定    
認定
認定・仮認定
認定   認定   旧制度国税庁)による認定   認定更新中  
PST基準
相対値基準     絶対値基準     条例指定()    
認定開始日:       認定満了日:       認定取消日:   
認定年月日:    認定満了日:    認定取消日:   
閲覧書類
監督情報
解散情報
解散年月日 2021年08月25日 
解散理由 社員総会決議(法第31条1項1号

神道国際学会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/14 19:33 UTC 版)

神道国際学会[1]
正式名称 神道国際学会[1]
英語名称 International Shinto Studies Association
略称 ISSA[2]
組織形態 任意団体人格なき社団[3]
NGO団体[4]
所在地 日本
154-0014
東京都世田谷区新町三丁目21番3号[5]
法人番号 3011705000603
代表 三宅善信
会長 Michael Pye(マイケル・パイ)
目的 神道研究の普及と日本文化の国際理解の促進
設立年月日 1994年[1][6][7]
廃止年月日 2021年8月25日
(NPO法人としての解散日)[8]
ウェブサイト http://www.shinto.org/wordjp/
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神道国際学会(しんとうこくさいがっかい)は、日本文化の研究紹介を目的とする団体である。1994年東京で発足し、1996年ニューヨークNGOInternational Shinto Foundationを設立、2000年7月24日に日本特定非営利活動法人(NPO法人)として認可された[8]。日本に本部を置く国連と連携するNGOであり、特殊諮問資格を持つ[4][9]神道宗教法人であるワールドメイト教祖の深見東州によって設立された[10][11][12]。代表者は金光教泉尾教会総長の三宅善信[8]

神道国際学会の元々の英語名は International Shinto Foundation(略称:ISF[13])だったが、のちに日本組織の英語名は International Shinto Studies Association(略称:ISSA)となった[14]。神道国際学会から2005年に分立したアメリカのインターナショナル・シントウ・ファウンデーションも、日本語で神道国際学会と呼ばれることがある[15]

2021年8月25日、臨時社員総会で法人の解散を決議して「特定非営利活動法人」としての神道国際学会は解散した。なお、国際セミナーの開催やウェブサイトの維持、出版物の刊行などの事業を継続するため、「任意団体人格なき社団)」としての神道国際学会の設立総会が同年8月2日に開催され、会長、副会長以下、大半の理事が横滑りで就任している[3]

概要

日本国内外の日本宗教研究者へ呼びかけ[16]、日本文化への国際理解を促進するための神道研究の支援や国際シンポジウム等を行うことを主な活動としている[9]。定款には「古代から現代につづく日本文化の研究紹介を行うなど、社会教育の推進、文化の振興、環境保全に関する事業を行い、同様の目的を持つ国内外の団体と協力して、全人類の福祉の向上に寄与することを目的とする」と記載されている[8]。2013年時点の会員数は約700名[17]

神道系新宗教のワールドメイト教祖の深見東州(半田晴久)が、本格的な神道の国際的研究体制を作る目的で神道国際学会創立事務局専務理事となり、神道国際学会設立準備委員会を発足させ[18]、神道系新宗教大本の信者であった梅田善美も設立に尽力した[19][20][21]。当初の活動に必要な基金は、有志の拠出金により準備された[22]。設立後は梅田が理事長を16年間務めた[19][20][21]。2017年現在は神道系新宗教金光教泉尾教会総長の三宅善信が代表を務める[8][23]。2005年時点で深見は神道国際学会の理事・副会長であり、その活動に深く関与していた[10]。2005年の組織改編時に深見は副会長を退き、International Shinto Foundation の活動に専念している[24]。同会理事であったマーク・テーウェン英語版は、神道国際学会はワールドメイトによって維持されていると2007年時点で述べている[11]。2013年までの18年間で通算約10億円の寄付を集め、コロンビア大学宗教学部の「深見東州神道学講座[9]」など世界各国の大学に神道学講座を開設して外国人神道研究者の育成を行ってきた[22]。また、日本内外で数々の国際シンポジウム・セミナー・公開講演会等の開催や刊行物の発行を行い賛同者を集めた[17]

1996年6月にアメリカ合衆国ニューヨーク州で法人登記し活動を始め、1997年12月に神道国際学会(International Shinto Foundation)として国連NGOに登録した[25]International Shinto Foundation は、認可の翌年から国際連合広報局の情報提供を受け活動を開始した[25]。ワールドメイトによって維持されている事に起因する問題点を改善するため、研究と実践の区分を明確にする目的で組織が改変され、2004年に関連各団体の活動区分と関係を見直し、2005年にアメリカの International Shinto Foundation は神道国際学会から分かれた[11]。日本の神道国際学会は学術面に力を入れ、International Shinto Foundation は国際的な神道や日本文化の紹介・啓蒙的な活動に力を入れるとされる[11][26]。両組織は部分的に独立する形で協力し合って活動している[14][25]国際連合広報センターのサイトでは、2017年時点で神道国際学会(International Shinto Foundation:ISF)と掲載されており[4]、神道国際学会の英語表記もしくは両組織の扱いには混乱が見られる。また International Shinto Foundation も日本語で神道国際学会とされることがある[15]

評価

宗教学者の島薗進神社本庁とも協力し合っているようだと評し[21]、日本の宗教学者は参加が少ないが、外国人の日本宗教研究者を集めていると述べている[21]

宗教学者の井上順孝は、神社界には神道国際学会を通して深見の活動を支持するものが少なくないと述べており[10]、2005年時点においては、神道国際学会(International Shinto Foundation)はワールドメイトによって維持されていると述べている[10][11]

ドイツの宗教学者インケン・プロールドイツ語版は、日本の新宗教の教団は、自分たちの主張を発信するために学術活動を支援することがあるが、ワールドメイトと神道国際学会(インターナショナル・シントウ・ファウンデーション)はその最も典型的な例だと述べている[27]

同会理事であり、神道研究の国際ネットワーク構築に尽力したマーク・テーウェン英語版は、神道研究の国際的ネットワークの構築にそれなりに貢献していると評価している[11]。一方で、ワールドメイトのみによって財政維持されていることを懸念材料にあげている[11]。ワールドメイトによって維持されている問題点として、「研究と実践的目的が混同されがちなこと」等を挙げており、それらの問題の対策として2004年に組織改革を行ったが、2007年時点では十分な時間がたっていないため、改革の結果ははっきりした形で出ていないと述べている[11]

沿革

  • 1994年 - 東京で民間の任意団体として神道国際学会が発足[25][6]
  • 1996年 - ニューヨークInternational Shinto Foundation がNGOとして設立[7][25]
  • 1996年 - 神道国際学会(International Shinto Foundation)が国際連合広報局(United Nations Department of Public Information)にNGOとして認証される[28][25]
  • 2000年 - 日本でNPO法人としての認証を受ける[7]
  • 2001年 - コロンビア大学宗教学部に「深見東州神道学講座[9]」を開設し、同大学で初めて神道研究が行われることとなった[29]
  • 2005年 - 組織が改変され、神道国際学会からアメリカの International Shinto Foundation が切り離される[25]
  • 2021年 - 社員総会の決議(特定非営利活動促進法第31条第1項第1号)に基づき、特定非営利活動法人神道国際学会を解散[8]。「任意団体人格なき社団)」としての神道国際学会を設立[3]

活動や事業

設立趣意にある主たる目的である活動や事業は、以下の通り。[22]

  • 神道に関する国際シンポジウムを日本国内ならびに諸外国で開催する。
  • 海外の有力大学や宗教研究機関に神道に関する講座を開設するよう働きかける。
  • 日本文化の基礎をなしている神道を研究しようとする海外の研究者を日本に招き、研究ならびに体験の機会を提供する。
  • 神道に関する文献を収集し、神道国際図書館を創設する。
  • 神道に関する文献の各国語への翻訳・出版活動を行う。別に、海外における神道研究の基本文献として英語版はじめ諸言語版の「神道辞典」の編纂・出版を企画する。
  • 神道研究家が国際的な場において研究の成果を発表したり討論する機会を提供する。
  • 若手の神道研究家を養成する。
  • 一般人を対象とした国際的な啓発活動を展開する。

組織

代表・理事長

会長

脚注

出典

  1. ^ a b 神道国際学会”. 国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス. 国立国会図書館. 2017年11月3日閲覧。
  2. ^ What is ISSA? International Shinto Studies Association
  3. ^ a b c 神道国際学会臨時総会”. レルネット (2021年8月25日). 2023年6月21日閲覧。
  4. ^ a b c 国連と連携するNGO(日本に本部を置く組織)、国際連合広報センター
  5. ^ 特定非営利活動法人神道国際学会の情報”. 法人番号公表サイト. 国税庁. 2023年6月21日閲覧。
  6. ^ a b ネットワーク基金”. 神道国際学会. 2017年11月9日閲覧。
  7. ^ a b c International Shinto Foundation
  8. ^ a b c d e f g NPO法人ポータルサイト 神道国際学会 内閣府
  9. ^ a b c d Ugo 2013, p. 96.
  10. ^ a b c d 井上順孝 「ワールドメイト」『現代宗教事典』 2005年、 弘文堂
  11. ^ a b c d e f g h 井上順孝「神道研究の国際的ネットワークの形成について」『神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成: 研究報告 第3巻』 文部科学省21世紀COEプログラム、2007年、pp48-49
  12. ^ Birgit Staemmler, Ulrich Dehn 編集 Establishing the Revolutionary: An Introduction to New Religions in Japan (Bunka Wenhua Tubinger Ostasiatische Forschungen/ Tuebingen East Asian Studies) Lit Verlag 2011
  13. ^ ネットワーク基金 神道国際学会(ISF)
  14. ^ a b Aike P. Rots Shinto, Nature and Ideology in Contemporary Japan: Making Sacred Forests Bloomsbury USA Academic、2017年
  15. ^ a b 国際交流基金
  16. ^ 島薗進 2001, p. 130.
  17. ^ a b c 三宅善信代表 神道国際学会理事長に就任”. レルネット (2013年1月1日). 2023年6月21日閲覧。
  18. ^ 沼田健哉『宗教と科学のネオパラダイム』創元社、1995年、262頁。 
  19. ^ a b 梅田善美日本文化研究基金
  20. ^ a b 梅田善美先生を偲ぶ会
  21. ^ a b c d 青木理・島薗進・宮地正人 【『季論21』フォーラム】「日本会議」はどこまで来たか 季論21
  22. ^ a b c 設立趣意 神道国際学会 インターネットアーカイブ 2010年4月
  23. ^ 関西で「G8宗教指導者サミット」札幌でWCRP日本委「世界宗教者会議」神道界・神社界も参加 神道国際学会
  24. ^ 椎名潤 神道フォーラム50号を振り返って 神道フォーラム vol. 50
  25. ^ a b c d e f g 「「国際連合とNGO」梅田善美理事長」 神道フォーラム第32号 平成22年3月15日刊行 神道国際学会
  26. ^ 神道国際学会 創立10周年を期して 神道国際学会
  27. ^ Gerrit Steunebrink & Evert Van Der Zweerde 2004, p. 143.
  28. ^ United Nations ISF
  29. ^ What We Do ISF
  30. ^ 神道フォーラム第1号 神道国際学会
  31. ^ 初代会長 中西旭氏を追慕する 「みたま祭り」神道フォーラム第11号(平成18年9月) 神道国際学会
  32. ^ 日々雑感 :梅田善美理事長 神道フォーラム第2号(平成17年3月) 神道国際学会
  33. ^ International Shinto Foundation ARCH
  34. ^ ラーク便り 2005年
  35. ^ a b 神道国際学会総会 神道国際学会
  36. ^ QUADRENNIAL REPORT (2005-2008)” (PDF). 神道国際学会. p. 3. 2017年11月13日閲覧。
  37. ^ 役員紹介 (2017年1月1日付) 神道国際学会
  38. ^ 会長挨拶 神道国際学会

参考文献

  • 沼田健哉『宗教と科学のネオパラダイム 新新宗教を中心として』創元社、1995年1月。ISBN 4-422-14019-1 
  • 島薗進『ポストモダンの新宗教』東京堂出版、2001年9月25日。 ISBN 4-490-20447-7 
  • 井上順孝 編「ワールドメイト」『現代宗教事典』、弘文堂、2005年1月。 ISBN 4-335-16037-2 
  • 井上順孝「神道研究の国際的ネットワークの形成について」『神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成 研究報告』III、文部科学省21世紀COEプログラム、2007年。 
  • Ugo, Dessì (2013) (English). Japanese Religions and Globalization. Routledge. ISBN 978-0415811705 
  • Aike P. Rots (2017) (English). Shinto, nature and ideology in contemporary Japan : making sacred forests. Bloomsbury Academic. ISBN 978-1350105911 
  • Gerrit Steunebrink; Evert Van Der Zweerde (2004). Wout Cornelissen. ed (English). Civil Society, Religion, and the Nation: Modernization in Intercultural Context: Russia, Japan, Turkey (Studien Zur Interkulturellen Philosophie / Studies in Intercultural Philosophy / Études De Philosophie Interculturelle). Rodopi Bv Editions. p. 143. ISBN 978-9042016651 

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