神名帳考証とは? わかりやすく解説

神名帳考証

読み方:シンミョウチョウコウショウ(shinmyouchoukoushou)

分野 神道書

年代 江戸中期

作者 度会延経


神名帳考証

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/28 07:19 UTC 版)

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神名帳考証』(じんみょうちょうこうしょう)は『延喜式神名帳』に記載された神社(式内社)を考証した書物。出口(度会)延経著、全8巻。

式内社の多くが神名や鎮座地を不明とすることを嘆いた延経がそれらを考証著述したもので、寛文年間(17世紀中後葉)に伊勢神宮大宮司の大中臣精長や外宮祠官の父延佳、岩出末清、中西信慶等によって研究考証された『神名帳傍注』2巻を承けたものである。正徳4年(1714年)に80歳で歿するまで30年の長きに亘って著作に努めたが遂に完成を見ず、同じく外宮祠官であった桑原弘雄、弘世父子が延経の猶子であった荒木田武明の手元に残された遺稿を元に錯簡や重複を除く等の整理を施して浄書し、享保18年(1733年)に弘雄の序文と弘世の跋文を付して完成させた。因みに弘世の跋文によると前年の享保17年7月8日に起稿し、18年3月27日に脱稿したという。

全8巻の構成は巻1が宮中京中山城国、以下巻2で大和河内和泉摂津畿内4箇国、巻3が伊賀伊勢志摩尾張東海道4箇国、巻4が参河から常陸までの東海道11箇国、巻5が東山道8箇国、巻6が北陸道7箇国、巻7が山陰道8箇国、巻8が山陽南海西海の3道23箇国と壱岐対馬の2島を載せる。

なお、本書の後継書として松木智彦が本書から伊勢国分を抄録した『伊勢国神名帳考証』(正徳3年(1713年)と享保7年(1722年)の2種がある)、その『伊勢国神名帳考証』に橋村正身(はしむらまさのぶ)が再考を加えて門人に口授したものを明和6年(1769年)に筆録した『神名帳考証再考』、度会延賢が書き加えを施した『神名帳考証撿録』、その『撿録』を元にした伴信友の『神名帳考証』(文化10年(1813年)成稿)等がある。

参考文献

関連項目


神名帳考証

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 19:33 UTC 版)

比奈多乃神社」の記事における「神名帳考証」の解説

一方江戸時代国学者である伴信友も、古社について研究し『神名帳考証』を著したそのなかで延喜式神名帳の「比奈多乃神社」についても論じており、その祭神は「天菩比命子建比良遠江國造等之祖也」と述べている。そのうえで掛川驛ノ正南三里餘越テ高天神ト云フ高山アリ山上ニ祠アリコレナルベシ」として、高天神社比定する説を紹介している。根拠については「此山ノ麓ニ日向谷ト云フ山里アルヲモテ知ル也」として、落合村日向ヶ谷が高天神山山麓位置している点を挙げている。同時に土方鄕內日向谷ト云フ處ニ寺アリ鎭守ノ小社アリコレニヤ」として、上土方落合比奈多乃神社比定する栗田土満の説も紹介している。 なお、高天神社祭神高皇産霊命天菩比命菅原道真公の3であり、建比良鳥命ではない。一方上土方落合比奈多乃神社祭神建比奈鳥命であるが、この神は建比良鳥命同一神格である。

※この「神名帳考証」の解説は、「比奈多乃神社」の解説の一部です。
「神名帳考証」を含む「比奈多乃神社」の記事については、「比奈多乃神社」の概要を参照ください。

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