発見と特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 06:49 UTC 版)
「NEOWISE彗星 (C/2020 F3)」の記事における「発見と特性」の解説
C/2020 F3は2020年3月27日、アメリカ航空宇宙局(NASA)が2009年に打ち上げた赤外線観測衛星NEOWISEでの観測から発見された。C/2020 F3は軌道離心率が1(1だと放物線軌道、それを超えると双曲線軌道になる)に非常に近い極めて潰れた楕円軌道で太陽を公転しており、オールトの雲から飛来してきた天体とされている。極めて極端な楕円軌道を公転しているため、近日点では水星よりも内側の太陽から約0.29 au(約4400万 km)まで接近するが、遠日点では709.35 au(約1061億 km)まで遠ざかる。黄道面に対する軌道傾斜角は約129度に達する。 太陽系内部へ飛来する前の公転周期は4,300年であったが、2020年の太陽系の内部への接近により現在では6,700年程度まで長くなっている。2020年7月5日時点の軌道要素では、次に近日点を通過するのは8786年頃になるとされていたが、2020年7月21日時点でジェット推進研究所が公開している小天体データベースJPL Small-Body Databaseが採用している、元期2020年8月3日の軌道要素に沿うと、次にC/2020 F3が近日点を通過するのは8704年頃となる。 NEOWISEによって撮影された赤外線画像からは、C/2020 F3の核の直径は約5 kmほどと推定されている。これはエンケ彗星(4.8 km)や百武彗星(4.2 km)の核の直径よりも大きく、この程度の規模の核を持つ彗星は大抵が短周期彗星である。赤外線画像と可視光線によるデータを組み合わせた結果、核は煤けた暗い粒子によって覆われているとみられている。 2020年7月13日には、これまでヘール・ボップ彗星やアイソン彗星などの非常に明るい彗星でしか確認されていなかった「ナトリウムの尾」がC/2020 F3に存在することが発表された。
※この「発見と特性」の解説は、「NEOWISE彗星 (C/2020 F3)」の解説の一部です。
「発見と特性」を含む「NEOWISE彗星 (C/2020 F3)」の記事については、「NEOWISE彗星 (C/2020 F3)」の概要を参照ください。
発見と特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 14:33 UTC 版)
この銀河はハッブル宇宙望遠鏡を用いて観測を行うCosmic Assembly Near-infrared Deep Extragalactic Legacy Survey(CANDELS)およびスピッツァー宇宙望遠鏡を用いるGreat Observatories Origins Deep Survey-North(GOODS-N)によって得られたデータを研究しているチームによって発見された。研究チームはハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ3を用いて、分光学的にGN-z11までの距離を測定、すなわち、GN-z11から届いた光を成分色に分離することで、宇宙の膨張(英語版)によって生じた赤方偏移を測定した。この発見は2016年3月に発表され、この銀河が当初予想していたハッブル宇宙望遠鏡が観測できる距離の限界よりもはるかに遠くに位置していることが明らかになった。GN-z11はそれまで観測されていた天体の中で最古記録を保持していたEGSY8p7よりも約1億5,000万年古く、「いわゆる宇宙の暗黒時代の終わりに非常に近い時期」そして「宇宙の再電離時代の初期」を観測したとされている。しかし、2022年4月にGN-z11よりもさらに遠い約135億光年(実際の距離は約334億光年、赤方偏移は z = 13.27)離れている可能性のある銀河候補天体 HD1 が発見されたことで、GN-z11は観測史上最も遠方にある既知の天体ではなくなっている。 銀河系と比較して大きさは約25分の1、質量は約1%で、約20倍以上ものペースで新たな恒星を形成しているとされている。恒星の年齢は約4,000万年と推定されており、GN-z11は比較的急速に恒星を形成したと見られている。最初の恒星が形成され始めてすぐに非常に大規模な銀河が存在していたという事実は、現在考えられているいくつかの銀河形成モデルに疑問を投げかけることになった。 2020年、W・M・ケック天文台での観測により、GN-z11の2階電離炭素イオンおよび2階電離酸素イオンからの輝線が検出された。これにより赤方偏移が確定し、これまで観測された天体のうちで最も宇宙誕生時に近い時代に位置している天体であることが確認された。 GN-z11の星空の位置を示す動画(2016年3月3日時点) ハッブルによる現在一番遠い銀河の確認
※この「発見と特性」の解説は、「GN-z11」の解説の一部です。
「発見と特性」を含む「GN-z11」の記事については、「GN-z11」の概要を参照ください。
- 発見と特性のページへのリンク