ナトリウムの尾
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 12:35 UTC 版)
「ヘール・ボップ彗星」の記事における「ナトリウムの尾」の解説
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%} 「月のナトリウム尾」とは異なります。 ヘール・ボップ彗星の研究における最も著しい発見として彗星の第3の尾が発見されたことがあげられる。一般的に知られていたガスの尾、ダストの尾に次いでナトリウムの尾が発見された。ナトリウムを放出していること自体は他の彗星でも観測されていたが尾で見られたのはこれが初めてである。ナトリウムの尾はイオンではなく中性原子から成り数千万kmにまで伸びる。 ナトリウムの尾はGabriele Cremoneseらによって発見された当初は図の左上へと伸びているものだけしかないと考えられていた。しかし、J. K. Wilsonらによる研究では右側に拡散しているダストの尾に重なる形でナトリウムの尾、つまりはヘール・ボップ彗星の第4の尾が存在することが発見された。これらを区別するために最初に発見された細く伸びた方のナトリウムの尾は英語でnarrow sodium tailと呼ばれ、後に発見された広く拡散している方のナトリウムの尾は英語でdiffuse sodium tailと呼ばれる(日本語の定訳なし)。 narrow sodium tailは中性ナトリウム原子に放射圧が加えられることによって起こるのに対し、diffuse sodium tailはダストと共にナトリウム原子が放出されることにより起こる。この2つの尾に関しては起源が違う可能性もある。
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