発明と製作とは? わかりやすく解説

発明と製作

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 11:18 UTC 版)

ニュートン式望遠鏡」の記事における「発明と製作」の解説

アイザック・ニュートン色収差補正不可能であると考えて屈折望遠鏡未来はないと判断し反射望遠鏡開発取り組み凹面主鏡と、傾いた斜鏡の組み合わせによる望遠鏡発明した発明 「鏡を組み合わせて望遠鏡作る」というアイディアならばすでにスコットランドグレゴリーによって提案されていたが(グレゴリー式望遠鏡)、グレゴリーアイディアというのは(当時は)現実味がなかった。鏡にあけた穴から人が覗き込む、というものだったので製作は困難だったのであるニュートングレゴリーの案の問題点解決すべくスケッチ素描)を描き、鏡を斜めに配置し(鏡に穴をあけるではなく)筒の側面に穴をあけアイピース配置する、という案にたどりついた。ここがニュートン発明なのである製作開始、困難、完成仕上がりの状態。 ニュートンはこのアイディア実際に試すことを決意したこの段階では、ニュートン少年時代親しんだ模型づくりの技術役に立つことになったとは言え眼の前には困難な課題山積みの状態だった。凹面鏡レンズといったものまで、すべて自作しなければならなかったのである当時現代違って科学用器具のカタログ販売店舗販売などというものは無かったのである凹面主鏡ピッチ盤に酸化錫をつけて研磨することで実現した1668年第一号機を完成実際に製作され完成した反射望遠鏡としてはこれが世界初である。それまでひとりとして実現できていなかった「反射望遠鏡」というものを、実際に製作してみせた(現実化してみせた)というところもニュートン大きな成果である。 ニュートン自身著作光学によれば、鏡はと錫の合金に銀を少し混ぜた金属鏡であり、主鏡直径は2インチ以降in)=約50.8ミリメートル以降mm)、厚さ約1/3in(約8.5mm)、焦点距離は6.25in(約158.8mm)。A.ケーニヒ望遠鏡測距儀』では口径34mm、焦点距離159mm、倍率38となっているが、この食い違いについて吉田正太郎は「鏡径2インチ焦点距離6.25インチではF3.125ですから、当時技術では放物面研磨不可能にちかい」「よく磨け部分だけを、直径38mmに絞ったのかもしれません」と推測している。 一般にニュートン式の斜鏡は45度であることが多いがこの時には斜鏡の傾き正確な45度ではなく、またピント調整ネジ主鏡を動かす点が特徴的である。 なお王立協会所有している、大きな球関節取り付けた望遠鏡写真をよく見かけるが、これは1766年にヒース・アンド・ウィングが製作した模造品であることが1980年頃判明している。1978年イギリス1ポンド紙幣図柄になったのもこの模造品である。 なお、この最初の製品何を見たという記録残っていない、とも。ニュートン惑星観測行った、とも。 性能良さ反響 出来上がった反射望遠鏡大成功出来栄えであった。とてもコンパクトで、わずか8インチサイズだったのに、旧来のレンズ組み合わせた方式長くて大きな望遠鏡よりも、むしろ鮮明大きな像が見えたのであるニュートンはその性能良さバロー(Dr.Barrow)にデモンストレーションしてみせた。バロー1671年にこの反射望遠鏡ロンドン持ってゆき、何人かの要人見せた。その中にはイングランド国王チャールズ2世もいた。チャールズ2世科学進歩についてゆくことを切望していたのである1671年には改良した第二号機を製作し1672年王立協会例会提出し説明をし、1672年3月25日号の会報掲載され、非常な好成績収めたためニュートン会員推薦される理由となった

※この「発明と製作」の解説は、「ニュートン式望遠鏡」の解説の一部です。
「発明と製作」を含む「ニュートン式望遠鏡」の記事については、「ニュートン式望遠鏡」の概要を参照ください。

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