発掘と研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 12:57 UTC 版)
中国での仏教の普及により、この国は世界で最も豊かな仏教コレクションを有している。古代の仏教寺院はほとんど残されていないものの、現存する石窟寺院は多く、往時の信仰をうかがわせる手がかりとなっている。とりわけ、高窟の近く敦煌と甘粛省永靖県炳霊寺石窟、河南省洛陽近くの龍門石窟、山西省大同市の雲崗石窟、および重慶市にほど近い大足石刻は、現在でもよく保存されている。唐時代に8世紀に丘の中腹に彫られ、3つの川の合流を見下ろす楽山大仏は、現存する石仏としては世界最大規模を誇っている。 20世紀の始め、清朝末期には「敦煌文献」の発見を契機に敦煌学が始まり、仏教経典、仏像、中国仏教美術史の近代的な研究がヨーロッパ諸国、中国、日本によって始められた。 1996年には、山東省青州市、龍興寺址の窖蔵(穴蔵)から、合計で400体以上に上る石仏が発見された。また、2003年には同省済南市、開元寺址から80体余りの仏像が発見され、龍興寺出土の石仏群との比較・照合が行われた。龍興寺で発見されたこれらの仏像は、大きさや題材も様々であったが、埋蔵に至った過程までの経緯から損傷が激しいものが大半であった。だが、青州市博物館(中国語版)によって復元作業が行われたことで、制作時期の数世紀以上の幅があったことが判明した。紀年銘によれば、古いものでは永安2年(529年・北魏時代)、新しいものでは天聖4年(1026年・北宋時代)に制作されたことが分かっている。また、これらの仏像が埋蔵されたのは12世紀初期(北宋末期)以降であると推定されている。龍興寺出土の石仏群、特に北斉時代のものは、当時の中国における肉体表現に対する試行錯誤と、東南アジア・南インドに由来する、海のシルクロード伝来の仏像美術・ヒンドゥー教美術の影響をうかがうことができる。
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発掘と研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 04:31 UTC 版)
江戸時代後期に現在の群馬県富岡市上黒岩で掘り出され、地元の蛇宮神社に保管されていた骨が、オオツノジカの角であると判明したのは、20世紀後半に入ってからである。それより前の1938年に、鹿間時夫が現在の栃木県佐野市の石灰採石場から出た角と骨から、シカ属の新種としてヤベオオツノジカを報告した。その後、分類上の位置づけや、他の個体との異同について諸説あったが、近年は日本産のオオツノジカの大多数がSinomegaceros属のヤベオオツノジカと認められている。
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