特設水上機母艦・能代川丸とは? わかりやすく解説

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特設水上機母艦・能代川丸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/03 18:32 UTC 版)

能代丸 (特設巡洋艦)」の記事における「特設水上機母艦・能代川丸」の解説

1941年昭和16年5月1日能代丸は日本海軍に徴傭され、次いで7月1日付で特設水上機母艦として入籍横須賀鎮守府籍となる。ところがこの時点で、日本水産所有同名216トントロール船日本海軍特設掃海艇として徴傭され在籍していたため、後に入籍した能代丸は7月10日付で便宜上海軍内部でのみ「能代川丸」と呼称されることとなった7月1日から8月19日まで横須賀海軍工廠艤装工事が行われたが、特設水上機母艦として使用されるとがないまま8月20日付け除籍され9月20日特設巡洋艦として入籍。この入籍機にトロール船のほうは第二能代丸と呼称されるようになった工事竣工後は横須賀警備戦隊旗艦務め1942年昭和17年4月10日からは新編成第二海上護衛隊(茂泉慎一中将)に属して輸送船護衛従事する5月20日以降には次の船の護衛行った三江丸(トラック・ラバウル間、5月22日から23日第二圖南丸(トラック・クェゼリン間、5月25日から30日) 昌壽丸(ポナペ・トラック間、6月2日から4日) くらいど丸、水戸丸(ラバウル豊後水道間、6月10日から22日山城丸、福荷丸、立山丸(横須賀サイパン間、7月1日から6日) 新夕張丸(横須賀ポナペ間、7月1日から11日金龍丸(トラック・ラバウル間、8月2日から4日) 「能代丸」が特設巡洋艦として行動した期間は短く8月5日付で特設運送船類別変更された。また、同日第二海上護衛隊から除かれている。8月9日から12日にかけて「能代丸」は横須賀鎮守府第五特別陸戦隊ラバウル方面への派遣隊トラックからラバウルへの輸送行った10月19日から10月24日まで横須賀海軍工廠特設運送船としての艤装工事実施した特設運送船となった能代丸は輸送作戦従事し11月3日東京湾出港してサイパン島テニアン島およびトラック諸島経由してラバウル進出ラバウル停泊中の1943年昭和18年1月16日には空襲を受け、四番船倉命中弾があり損傷する応急修理のあと、1月下旬から2月にかけてはショートランドあるいはコロンバンガラ島への輸送任じ任務終えてラバウル帰投後、3月12日トラック向けて出港する。しかし、翌3月13日午後に南緯0010東経15106分 / 南緯0.167度 東経151.100度 / -0.167; 151.100の地点航行中アメリカ潜水艦グレイバック (USS Grayback, SS-208) に発見された。グレイバック魚雷を4本発射し、1本が船首をかすめ他の3本のうち1本が右舷五番船倉付近に命中して損傷したトラックでの応急修理のあと、サイパン島経て6月19日横須賀帰投し、7月21日まで本修理が行われた。 このあと1年近く動向はほとんど不明だが、1944年昭和19年)に入って南方進出しボーキサイト搭載の上62船団加入5月23日昭南シンガポール)を出港しマニラ経て6月8日六連到着した三菱横浜造船所修理のほか、機銃増備逆探装備が行われ、修理完了後は門司回航され、ヒ71船団加入する8月10日ヒ71船団伊万里湾出港し馬公経て南に下る。しかし、8月18日夜から8月19日未明にかけて3隻のアメリカ潜水艦ブルーフィッシュ(USS Bluefish, SS-222) 、ラッシャー (USS Rasher, SS-269) 、スペードフィッシュ (USS Spadefish, SS-411) の攻撃遭い損害出したラッシャー最初の攻撃空母大鷹撃沈し、続く二度目三度目攻撃海軍徴傭船「帝亜丸」(帝国船舶、元フランスアラミス/日本郵船委託17,537トン)を撃沈能代丸は警戒厳重にしていたが北緯1810東経11955分 / 北緯18.167度 東経119.917度 / 18.167; 119.917の地点いたったところでラッシャー四度目と五度目の攻撃受けてしまう。ラッシャー魚雷を計6本発射しそのうちの1本が能代丸の二番船倉左舷側に命中相前後して海軍徴傭阿波丸日本郵船11,249トン)の船首にも1本が命中し、ともに陸岸に近接してマニラ向かった損傷により4ノットから5ノット程度速力しか出せなくなった能代丸はルソン島沿岸泊地立ち寄りながら南下続け8月24日マニラ到着した

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