災害・防災関連の活動
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小学3年生だった1995年1月17日の阪神・淡路大震災では、震度5クラスの地震に滋賀県草津市の実家で遭遇。この震災で両親を亡くした兵庫県内の小学3年生が、発災後に、当時福本の通っていた小学校へ転校してきた。福本によれば、この転校生が1ヶ月ほど福本のクラスメイトになったことが、災害報道や防災に関心を持つきっかけになったかも知れないという。 東海ラジオ入社1年目から災害・防災関連報道への関心が高く、毎日放送移籍の際にも報道番組への出演を志望。2012年4月4日から2013年3月27日までの水曜日には、『VOICE』(MBSテレビが平日夕方に関西ローカルで放送中のワイドニュース)でサブキャスターを務めた。さらに、2014年夏からは一時、『ちちんぷいぷい』内のコーナー「きょうの☆印」で地震・豪雨の被災地への取材リポートを担当。2016年3月28日からは、当時の先輩アナウンサー・水野晶子(2018年12月31日付で定年退職)が担当してきた『報道するラジオ』(MBSラジオ)のパーソナリティに加わった。2018年4月2日から2020年3月30日まで毎週放送されていた後継番組『ニュースなラヂオ』では、ニュースキャスターを務めながら、先輩アナウンサーの上田崇順と交互に「10分で現代(いま)を解説!」を任されていた。その一方で、災害・防災関連の取材も継続。2018年7月に発生した西日本豪雨では、最も深刻な被害を受けた岡山県倉敷市真備町を、発生の直後から定期的に取材している。 さらに、毎日放送のアナウンサー室では、「チーム災害報道」というグループで活動。災害報道ハンドブックの作成などに従事している。このような経験を通じて「客観的な視点でさらに深く災害・防災関連の研究に取り組みたい」という意識が強まったことから、2017年4月以降は、アナウンス業務と並行しながら「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」の特別研究調査員としても活動する。毎日放送では初めての事例で、同センターでは、「災害発生直後の報道における適切な情報の伝え方」をアナウンサーの立場から学術的に研究している。さらに、関西地方の私立大学(関西大学社会安全学部や龍谷大学政策学部など)では、災害ジャーナリズム論や災害報道に関するゼミで特別講師を務めることもある。 2018年4月からは、アナウンサーとしての勤務と並行しながら、関西大学大学院社会安全研究科の博士前期課程に進学。毎日放送への入社後に携わった災害時アナウンス例文集の改定作業中に、文言の効果を客観的に評価した調査や研究が見当たらなかったことから、「大災害時に命を救うことにつながる放送」をテーマに進学を決めたという。休暇などを活用しながら、3ヶ月に1回のペースで東日本大震災の被災地・宮城県石巻市を訪問。毎日放送を初めとする放送局が災害報道で実際に伝えた内容を基に、大地震や津波の発生を想定して作成したアナウンスの音源を震災の経験者に試聴させたうえで、感想や意見を訊いている。津波が発生した際に適切な避難アナウンスを研究した成果を「津波避難アナウンスメントのありかたに関する研究」という学術論文にまとめたところ、2020年3月に社会安全学の修士号を授与された。 さらに、修士論文の内容の一部を『津波避難キャスターコメントに関する考察―津波避難経験者対象の定性的調査から―』として2021年4月の日本災害情報学会若手研究発表大会で発表したところ、若手発表奨励賞を受賞した。ちなみに、アノンシスト賞の活動部門では、2018年度の第44回に「チーム災害報道」で受賞。2019年度の第45回でも、前述した津波避難アナウンスの研究・発表活動が高く評価されたことから、個人で表彰を受けている。 2022年4月からは、毎日放送アナウンサーとしての勤務と並行しながら、神戸学院大学現社会学部の非常勤講師として災害報道の実践と研究に関する講義を担当している。
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