演奏史上演史とは? わかりやすく解説

演奏史・上演史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 21:16 UTC 版)

春の祭典」の記事における「演奏史・上演史」の解説

1913年には、前述初演含めパリで4回、ロンドンで4回上演されたが、大混乱となったのは最初1回のみで、2回目公演以降大きな騒乱が起こることはなかった。翌1914年4月シャンゼリゼ劇場行われた演奏会形式での再演指揮モントゥー)の大成功により、『春の祭典』は楽曲としての評価確立したその後ロンドンニューヨークで高い評価得てオーケストラレパートリーとして定着した1963年5月29日には、初演ピエール・モントゥー指揮ロンドン交響楽団による『春の祭典50年記念コンサート』が、ロンドンロイヤル・アルバート・ホール開催された。 一方初演の4ヶ月後に南米電撃結婚をしたニジンスキーディアギレフから解雇されたため、『春の祭典』は8回(ゲネプロ含めれば9回)上演されただけでバレエ・リュスレパートリーから外された。その後バレエ・リュスでは1920年に『春の祭典』の再演が行われることになったが、誰一人としてニジンスキー複雑な振付覚えている者がいなかったため、新たにレオニード・マシーン振付担当したマシーンは古いイコン木版画研究しストラヴィンスキーによるアドヴァイスを受け、単純な農民輪舞をもとにして振付けた。エルネスト・アンセルメ指揮によるバレエ再演は、生贄乙女当時24歳のリディヤ・ソコローヴァ(英語版)が演じ大喝采浴びたこの頃ディアギレフ財政難苦しんでおり、オーケストラ莫大な人件費がかかる『春の祭典』の再演可能だったのは、この年の夏に知り合ったばかりのココ・シャネルから30フランもの援助受けたおかげであった。 この「マシーン版」は1930年フィラデルフィアマーサ・グレアム主演によって上演されたほか、ミラノ・スカラ座1948年)、スウェーデン・ロイヤル・バレエ(1956年)などで再演繰り返された。 ニジンスキーマシーンの後、『春の祭典』は多く振付師によって取り上げられ、ボリス・ロマノフ(Boris Romanov)版(1932年)、レスター・ホートン(lester horton)版(1937年)、マリー・ヴィグマン版(1957年)、モーリス・ベジャール版(1959年)、ケネス・マクミラン版(1962年)、ピナ・バウシュ版(1975年)、マーサ・グレアム版(1984年)など、多くの版が作られて現在に至っている。中でもベジャールによるもの傑作として知られている。 一方、完全に忘れられニジンスキーによる初演振付は、1979年から8年かけてアメリカ合衆国舞踏史学者のミリセント・ホドソン(Millicent Hodson)と美術史家ケネス・アーチャー(Kenneth Archer)の夫妻によって、現存していた資料(特にヴァランティーヌ・グロス(英語版)によるスケッチ)やランベール振付書き込み入れていた作曲者自筆譜コピーを提供)など関係者の証言などから復元され1987年ジョフリー・バレエ団によって復活上演された。現在ではパリ・オペラ座定番となっている。 1953年ピエール・ブーレーズは、論文ストラヴィンスキー生きている』において、この作品斬新な作曲技法解明するとともに、自ら演奏・録音行い、この曲の解釈一石投じた。 ただオーケストラ付きバレエの上演は5管編成の版しかないので、非常に予算がかかりオーケストラピットそんなに入れないのでめったに生で上演されることはない。日本ではほとんどが録音による上演である。

※この「演奏史・上演史」の解説は、「春の祭典」の解説の一部です。
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