比較言語学の歴史とは? わかりやすく解説

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比較言語学の歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 17:42 UTC 版)

比較言語学」の記事における「比較言語学の歴史」の解説

以下、西欧における比較言語学について記述する日本における比較言語学については項目日本語の起源などを参照ウィリアム・ジョーンズ(1746-1794) 比較言語学ウィリアム・ジョーンズ(1746-1794)が嚆矢とされるジョーンズインド判事として赴任するなか、1786年On the Hindu's」においてサンスクリット語古典ギリシャ語ラテン語と共通の起源有する可能性があることを指摘した当時インドムスリムムガル朝であり、公用語ペルシア語だった。ジョーンズペルシア語介さず直接サンスクリット研究始めた。すると、two(En.)-duo(Gr.)-dvi(サンスクリット)、me(En.)-me(Gr.)-mam(サンスクリット)など語彙だけでなく格変化においても対応関係見られた。 ヤーコプ・グリム(1785-1863) ヤーコプ・グリム(1785-1863)は1822年Deutsche Grammatik』のなかでゲルマン語における子音推移印欧祖語からゲルマン祖語への分化過程起きた音韻変化)の法則である「第一音声推移 Erste Lautverschiebung」について記述した有声帯気音から有声破裂音への変化(bh → b:Bruder [独], brother [英]など)、有声破裂音から無声破裂音への変化(d → z/ts/ - t:duo [ラ] と zwei [独], two [英]など)、無声破裂音から無声摩擦音帯気音)への変化(p → f:pater [ラ] と Vater [独], father [英]など)などがそれであるがこれは後にグリムの法則とも呼ばれる。またグリムは『ドイツ神話学』(1835)も著述し、比較言語学比較神話学とは初期より連携しながら展開してきた。 ラスムス・ラスク(1787-1832) デンマークラスムス・ラスクは、アイスランド語ゲルマン語ギリシア語ラテン語の子法則を見いだし「古代ノルド語すなわちアイスランド語起原に関する研究」(1818)を発表したフランツ・ボップ(1791-1867) ボップペルシャ語サンスクリット学び1816年「ギリシヤ・ラテン・ペルシャ・ゲルマン語動詞変化との比較におけるサンスクリット動詞変化組織について」を発表したフリードリヒ・マックス・ミュラー(1823-1900) マックス・ミュラーボップウジェーヌ・ビュルヌフの下でサンスクリット学び『リグ・ヴェーダ』校訂・翻訳などを行なったミシェル・ブレアル(1832-1915) ミシェル・ブレアル比較言語学以外にも意味論構築した1881年ブレアル講義聴講しに来たソシュール認めパリ大学での講師斡旋する。またアントワーヌ・メイエ(1866-1936)を育てた。ほかブレアル神話学研究デュメジルにも影響与えたフェルディナン・ド・ソシュール(1857-1913) ソシュール一般言語学有名だが、1878年論文インド・ヨーロッパ語における原始的母音体系についての覚え書き』を発表。これは印欧祖語母音体系明らかにようとしたのである。この論文において提出され喉頭音仮説が、後にヒッタイト語解読によって実証され20世紀印欧祖語研究大きな影響与えることになる。 アントワーヌ・メイエ(1866-1936) メイエアルメニア語専攻し1905年からはコレージュ・ド・フランス比較言語学教授弟子バンヴェニストデュメジルがいる。 エミール・バンヴェニスト(1902-1976) バンヴェニスト理論言語学ソグド語文書バクトリア碑文の解読などでも秀れた業績挙げた。その集大成である『インドヨーロッパ制度語彙集』(1969)では、人類学考古学民族学民俗学観点から古代イラン語ギリシア語古代ゲルマン語ゴート語サンスクリット語古代スラブ語トカラ語ヒッタイト語古代アイルランド語その他に亘って膨大な言語史事実をまとめた。

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