歴史上の人物としてのルーシー・モノストーンの仮構の設定
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「ルーシー・モノストーン」の記事における「歴史上の人物としてのルーシー・モノストーンの仮構の設定」の解説
以下、本節の記述は全て三木・モトユキ・エリクソン著『ルーシー・モノストーンの真実』の中で語られる仮構の設定である。 ルーシー・モノストーン(英語: Lucy Monostone、1938年 - 1972年2月27日)はアメリカ合衆国で60年代末から70年代初頭にかけて活動したロックミュージシャン・テロリスト・カルト宗教の教祖である。ミュージシャンとしては、バディ・ホリー、ボブ・ディラン、ジョン・レノンの影響を受けた。 ルーシー・モノストーンは一般的には男性とされているが、両性具有説、ゲイ説、二重人格説、実は男女2人いた説がある。ルーシーの英文表記について後世では、男性説では「Lucy」、女性説では「Lucie」、性別をあえて意識しない場合は「Lu-C」と表記されている。実際のルーシー・モノストーンが自分の名前をどのように表記していたかは、ルーシー本人によるサインが見つかっていない為不明である。 ルーシー・モノストーンは、漫画『多重人格探偵サイコ』(原作:大塚英志、作画:田島昭宇、1997年〜2016年連載、全24巻)に登場する同名のキャラクターのモデルとなった。実際のルーシー・モノストーンは『多重人格探偵サイコ』の漫画版で描かれたような大物ではなく、ロックミュージシャンとしては60年代当時の音楽シーンにおいてさして重要な位置ではなかった。また、テロリストとしても当時のアメリカ社会に対して大きな衝撃を与えることは無かった。また、実際のルーシー・モノストーンは『多重人格探偵サイコ』の漫画版で描かれたような美青年ではなく、どちらかと言えば冴えない青年であった。 1938年にアメリカ合衆国インディアナ州で生まれたとされるが、出生・本名とも諸説がある。 70年代初頭に、いくつかの大学や公共機関に手製の爆弾を仕掛けたが、大した被害は無かったとされる。ルーシーによる爆弾は、必ず花壇に置かれたので「フラワーボム」と呼ばれた。 晩年に極めて小規模なカルトの教祖になり、1972年2月27日に自殺した。 ルーシー・モノストーンはその死後に、エルヴィス・プレスリー 、JFKと並ぶ、「実は生きていて、どこどこで目撃された」と噂されるアメリカの都市伝説の3大スターの一人になった。死後のルーシー・モノストーンは都市伝説の主人公になったことで、後年のファン達が面白半分でエピソードを追加していったため「ジョン・レノン、ボブ・ディラン、ミック・ジャガーと同時代に活躍したアーティストで、全米ツアーをしながら各地で爆弾テロを起こして、最後はカルト宗教の教祖になって信者たちと集団自殺した伝説のロックスター」と、その実態をはるかに上回る大物として語られる事になった。これにより、後世の研究者がルーシー・モノストーンの正確な実態を調べるのを困難にした。 生前の写真は、1956年にカリフォルニア州のターミナルアイランド連邦刑務所に服役した時の写真があり、これがルーシー・モノストーン本人であると公式に認められた唯一の写真である。 また、ルーシー・モノストーンとされている他の写真には、1960年にパナマで開かれたラテン・アメリカ青年会議で、キューバの革命家チェ・ゲバラの写真に写っている、ゲバラの周囲を取り囲む青年たちの一人がルーシー・モノストーンと言われている。しかし、ルーシー・モノストーンが刑務所を出所したのは1960年12月であり、時期的に矛盾するため本人と確定はされていない。後世の都市伝説では、この写真は1962年のキューバ危機の時のものであり、「ルーシー・モノストーンはチェ・ゲバラにJFKへのメッセンジャーを依頼されていた」と語られている。 ルーシー・モノストーンの唯一の評伝に『We know the sound of two hands clapping』(シーモア・グラス著、1972年刊行)がある。著者名の「シーモア・グラス」はこの本の匿名の作者がJ・D・サリンジャーのグラース家サーガの登場人物の名前から引用している。また、評伝作家の「シーモア・グラス」の正体については、20年代に活躍したL・マニング・ヴァインズであり、『We know the sound of two hands clapping』は彼の遺作であるという説があるが、確定されてない。
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