正徳元年朝鮮通信使進物並進物目録とは? わかりやすく解説

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正徳元年朝鮮通信使進物並進物目録

主名称: 正徳元年朝鮮通信使進物並進物目録
指定番号 71
枝番 0
指定年月日 1993.06.10(平成5.06.10)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 歴史資料
ト書
員数 106
時代区分 江戸
年代
検索年代
解説文: 朝鮮通信使朝鮮国王歴代武家政権に対して派遣した式外使節で、江戸時代には将軍代替わりに際して一二来日した朝鮮国徳川政権にとって唯一の通信の国、すなわち外交関係をもつ国であり、使節迎えることはきわめて重要な行事で、また幕府威信を示すことでもあり江戸までの沿道主要な大名動員して最大限応接をした。
 今回指定資料係わる通信使は正徳元年一七一一)、将軍家宣【いえのぶ】の襲職に対して派遣されたもので、新井白石あらいはくせき】が幕府側の応接担当者になったことで知られる通信使一行趙泰億正使とする総勢約五〇〇人で、七月対馬着き八月末に長門国赤間関到着その後瀬戸内海経て大坂上陸大坂から陸路江戸向かい十一月一日国書将軍奉呈した。赤間関では饗宴が行われ、藩主毛利吉元使節対面し多く学者文人等が詩文交換等をした。通信使は将軍をはじめ応接関与した諸大名等に朝鮮産物返札として贈ったが、本資料本土最初饗宴催した毛利家に対して贈られたものである
 目録淡紅色料紙用い趙泰億朱印押し品目記載する目録にあるもののうち人参だけは費消されたためか今はないが、進物大部分伝えられた。黒麻布は、長さ三〇メートルを超す布五で、黄褐色呈している。黄毛筆江戸時代朝鮮筆として名高かったもので、イタチの毛を用いる。真墨は片面産地を示す「首陽玄精」の銘、他面に竜の図がある。色紙三巻三種類の朝鮮紙で、それぞれの包紙に「暗紙」「雪花紙」「青苔紙」と紙の種類記されている。いずれも長辺が一メートル超える大きな紙である。これらの紙の名称は記録には出るが、実態はよく知られなかったもので、時期、名称の明確な朝鮮紙の例として貴重である。栢子朝鮮松の実で、古代から食用として中国日本もたらされた。硯石十七世紀から十八世紀前半にかけて朝鮮流行した八卦硯である。扇子一五握完存し形態から三種大別される。以上のものは毛利家でさらに包紙包み黒塗り長持収納して伝えられた。長持には収納物とその数を記した貼紙があり、毛利家における伝来状況把握できるので附【つけたり】とした。
 朝鮮通信使遺品として目録と共に進物そのもの揃って伝わる例はこれ以外なく、政治史文化史上重要である。朝鮮時代文物時期確かな実物としての意義もある。
重要文化財のほかの用語一覧
歴史資料:    桧扇  正保城絵図  正徳元年朝鮮通信使進物並進物目録  武家諸法度草稿  江戸城造営関係資料  江戸幕府儒官林家関係資料



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