機関区の労働組合「機労」結成から「鬼の動労」へとは? わかりやすく解説

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機関区の労働組合「機労」結成から「鬼の動労」へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 03:11 UTC 版)

国鉄動力車労働組合」の記事における「機関区の労働組合「機労」結成から「鬼の動労」へ」の解説

1950年昭和25年)に国鉄労働組合国労)の機関士待遇をめぐる運動方針への反発から、国労機関車協議会母体とした日本国有鉄道機関車労働組合(機労)が結成された。この背景には、蒸気機関車の運転には、熟練要する技術罐焚き呼ばれる機関車操作できる状態にしておくまでの準備手間がかかることから、「一般駅員より機関士運転士の方が格上」という現場で運転士達の自負心エリート意識があったとされる。さらに、機労結成において国鉄本社運転局が積極的に動いたとされている。事実、機労の強かった現業機関は運転局の影響力強かった北海道等の地方管理局多かった。しかし、運転局との密接な関係は、逆に職員局との対立生んだため、労使関係全般蜜月とは言えなかった。この運転局との特別な関係国鉄終焉時まで続いただけでなく、運転局出身者経営強く関与したJR東日本労使関係にも影響与えた組合名称の通り機関車乗務員中心労組であり、首都圏大阪地区国電運転士大半国労に留まった。機関車乗務員であっても旅客列車乗務主とする機関士国労留まる傾向があり、機労の中核D51EF15等の貨物用機関車乗務する機関士たちであった。この傾向国鉄終焉時まで続いた組合旗にも蒸気機関車ボックス動輪デザインされていた。機労結成から動労解散に至るまで機関区出身者組合指導者大半占めた1978年昭和53年)の動労によって突如出され貨物安定宣言には、この労組の持つ組織事情色濃く反映されていた。首都圏国電運転士大半動労占めるのは国鉄終焉時になってからであり、北海道からの乗務員広域移動結果であった。機労は組合名称を1957年昭和32年)に国鉄動力車労働組合改称した。この改称には機関車乗務員中心の狭い職能組合から、電車運転士も含む動力車操縦者全て網羅する心算があったとされている。 結成当初は非政治的穏健な職能組合だったが、養成数年かかる機関士運転士構成される組織構成上、勢力拡大制約が伴うことから、やがて組織維持拡大のため内部規律団結強め活動先鋭化した。1960年代 - 1970年代には、国労以上に先鋭的労働運動を展開、「泣く子も黙る 鬼の動労」と呼ばれる存在となったその後マル生運動反対闘争スト権ストなどを国労と共に主導した職場闘争において白地鉢巻青線に「動力車」の文字入ったヘルメット被り参加する組合員もいた。 北海道東京の上野駅発の東北本線高崎線常磐線とりわけ動労強かった上野から高崎黒磯水戸までの国電以外の115系電車415系電車による中距離普通列車165系電車455系電車による急行列車EF57EF58牽引する客車急行485系電車特急583系寝台電車特急EF65EF80牽引する夜行寝台特急全て動労組合員運転していた。この組織力はこの地域機関士電車運転士動労イデオロギー共鳴した結果ではなく北海道各局、東京北局(国電を除く)、高崎水戸管理局乗務員貨物用機関車多く配置されていた機関区出身者もしくは機関区出身者によって発足した運転区電車区出身電車運転士だったことから来ていた。順法闘争時において高崎線上尾事件起こった背景に、北関東地区における国鉄線の運転が組合指令忠実な動労組合員占められていたため、他の地区よりもひどい遅延慢性的に発生していたことも理由として挙げられる

※この「機関区の労働組合「機労」結成から「鬼の動労」へ」の解説は、「国鉄動力車労働組合」の解説の一部です。
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