有人宇宙実験
1970年代のサリュートから本格化した、宇宙環境利用活動
宇宙環境利用活動は、1971年、旧ソ連の宇宙ステーション・サリュートで本格的にはじまりました。1986年、宇宙ステーション・ミールではじまった長期間滞在実験は、現在もなお続けられています。一方アメリカでは、1973年に宇宙科学ステーション・スカイラブで宇宙実験を開始し、1983年以降はスペースシャトルに積み込んだスペースラブ(宇宙実験室)で、さまざまな宇宙活動をおこなっています。
34テーマの実験と宇宙授業もおこなった毛利宇宙飛行士
1992年9月、日本人としてはじめてスペースシャトルに乗り込んだ毛利衛宇宙飛行士は、8日間にわたり34テーマにもおよぶ実験をおこないました。飛行中、毛利さんは宇宙から日本の子どもたちに向けて授業をおこないました。
第1次材料実験(ふわっと'92)34テーマ
(1)材料実験(22テーマ)
・化合物半導体結晶の作製
・新超伝導合金の溶製
(2)ライフサイエンス実験(12テーマ)ほか
・コイを使った宇宙酔いの実験
・鶏卵を使って骨の発生と成長を調べる実験ほか
向井宇宙飛行士は、女性最長の2週間の宇宙滞在
1994年7月、日本人女性としてはじめてスペースシャトルに乗り込んだ向井千秋宇宙飛行士は、13カ国が協力して計画した82テーマの実験計画、「第2次国際微小重力実験室」に参加しました。向井さんは14日17時間55分宇宙に滞在し、女性飛行士の宇宙滞在時間記録を更新しました。
第2次国際微小重力実験室(IML-2)82テーマ
(1)材料実験(4テーマ/日本)
・マランゴニ対流を活用し化合物半導体をつくる実験
・重力のゆらぎと流れの観察
(2)ライフサイエンス実験(12テーマ)ほか
・メダカの交尾/産卵の行動を調べる実験
・イモリの産卵/受精卵の発生を調べる実験ほか
日本人初のMSとしてロボットアームを操作した、若田宇宙飛行士
1996年1月、スペースシャトル・エンデバー(STS-72)に乗りこんだ若田光一宇宙飛行士は、衛星の放出・回収などをおこなう実験に参加しました。若田さんは日本人初のミッション・スペシャリストとして、宇宙実験をはじめ、スペースシャトルのロボットアームの操作など、いろいろな活動をおこないました。
STS-72のミッション
・1995年3月18日にH-IIで打ち上げられた「宇宙実験・観測フリーフライヤ(SFU)」の回収
・NASAのOAST−FLYERの放出と回収
・紫外線の後方散乱の測定
・レーザー高度計の軌道上機能試験
・宇宙ステーション組立および保守に必要な船外活動機器の機能性能、および技術手法等の軌道上検証試験
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