最後の出演作と早すぎる引退とは? わかりやすく解説

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最後の出演作と早すぎる引退(1941年 - 1948年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 05:30 UTC 版)

グレタ・ガルボ」の記事における「最後の出演作と早すぎる引退(1941年 - 1948年)」の解説

コメディ映画ニノチカ』がヒットしたことで、MGM同じくロマンティック・コメディジョージ・キューカー監督作品奥様は顔が二つ』(1941年)にガルボ起用したガルボはこの作品ルンバ水泳スキー姿を披露している。『奥様は顔が二つ』は批評家からは不評だったが、大衆からの受けはよく興行成績悪くなかった。ただしガルボ自身は「我が墓標」と称したといわれている。そしてこの『奥様は顔が二つ』が結果的にガルボ出演した最後作品となった。この映画公開されたときのガルボ36歳で、16年間の女優活動30本あまりの映画作品残して引退だった。 『奥様は顔が二つ』に対す評論家たちから不評ガルボ屈辱感与えてはいたが、ガルボはまだ映画界から引退する考え持っていなかった。しかしながらガルボ出演作興行成績ヨーロッパで配給左右されるようになり、さらに第二次世界大戦勃発によって、MGMヨーロッパへ映画作品配給することが困難になっていった1942年ガルボは『レニングラードから来た女』の出演契約書サインしたが、間もなく映画製作計画自体が取止めとなっている。ガルボ戦争終われば女優続けられる考えていたが、自身本当に映画界戻りたいかどうかという疑問抱いていた。ガルボ親し友人映画での共演経験もある女優脚本家のザルカ・フィアテル (en:Salka Viertel) は1945年に「ガルボ映画撮影したくてうずうずしています。でもその一方で恐れ抱いているのです」と語っている。また、ガルボ自身年齢についても気にかけており「時は確実に私たちの顔や身体に跡を残していきます変わらずにいることはできません。何とか折り合いをつけていくしかないのです」と語っている。『奥様は顔が二つ』の監督で、映画失敗したことの原因とされることもよくあったジョージ・キューカーは「『奥様は顔が二つ』の失敗のせいでガルボ女優生命終わったしたり顔で話す人がいる。だけどこれはあまりにも短絡し考えだ。確かに彼女はこの映画しくじったかも知れない。でも(ガルボ引退したのは)彼女自身映画見切りをつけて、二度と続けようとしなかったからだと私は思う」と語っている。 1948年にもガルボは、1933年主演したクリスチナ女王』のプロデューサーであるウォルター・ウェンジャー企画したフランス文豪バルザック原作映画ランジェ公爵夫人』の出演契約書サインしている。この作品監督にはマックス・オフュルス予定されていた。ガルボ数回スクリーンテストを受け、脚本目を通して映画のロケ地であるローマへ1949年の夏に到着している。しかしながら製作資金の調達頓挫し映画製作放棄されてしまった。このときの『ランジェ公爵夫人』のスクリーンテストが、ガルボにとってカメラ前に立った最後経験となった。このスクリーンテスト映像失われた考えられていたが、1990年映画史家レナード・マーティン (en:Leonard Maltin) とジェニーン・ベイシンガー (en:Jeanine Basinger) が41年ぶりに発見した。この映像一部2005年公開されターナー・クラシック・ムービーズドキュメント作品ガルボ』で使用されている。 ガルボ1949年に『サンセット大通り』で、サイレント映画時代架空スター女優ノーマ・デズモンド役の出演依頼受けたしかしながらプロデューサーのチャールズ・ブラケット (en:Charles Brackett) との打ち合わせ後でガルボは、この話には何の興味もないとして出演拒否した。 これらのほかにも、1940年代ガルボのもとには多く映画出演依頼の話があったが、ガルボはほとんど全ての依頼断っている。ごく僅か例外もあったが、きわめて些細な理由からガルボ映画出演立ち消えとなったガルボ自身映画界から引退した理由を、友人たちに生涯話すことはなかったが、死去する4年前にスウェーデン人伝記作家スヴェン・ブロマンに理由語っている。「私はハリウッド疲れ果てていたのです。仕事好きになれませんでした撮影現場に行くことを苦痛感じ日々が多すぎました。……本当の私は全く別の人生送りたかったのです」

※この「最後の出演作と早すぎる引退(1941年 - 1948年)」の解説は、「グレタ・ガルボ」の解説の一部です。
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