普通列車用車両
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 02:57 UTC 版)
当路線の普通列車(快速列車を含む)に使用される車両は、国鉄時代は片側2扉クロスシートの80系や片側3扉セミクロスシートの113系などの共通仕様の車両が全線で運用されていた。しかし1980年代以降、並行他社線との競争の激しい京阪神地区や名古屋地区において、快適性を重視した片側2扉転換式クロスシートの117系が快速列車用に投入されたのを皮切りに、地域実情を考慮した車両が投入されていくようになる。国鉄分割民営化後はこの流れがさらに進み、旅客3社各々が独自仕様の車両を投入・運用している。ラッシュ時の混雑率の高いJR東日本の首都圏地区では混雑緩和に重点が置かれ、ロングシートの増加や2階建て車両の投入によって定員を増やし、E217系以降の新系列車両では扉も通勤形車両と同様の片側4箇所として乗降時間の短縮が図られている。近距離輸送が中心のJR東海静岡地区も、民営化後に投入された車両はロングシートが中心となっている。一方、JR東海の名古屋地区やJR西日本の京阪神地区では、117系の転換式クロスシートを継承しつつ、扉を113系などと同様の片側3箇所とした車両が主力として運用されるようになった。 JR東日本 JR東日本の車両はグリーン車を除き片側4扉である。東海道線・湘南新宿ラインではロングシートに加えて一部車両にセミクロスシートを装備しグリーン車2両を連結した近郊タイプの車両が使用されており、基本編成10両+付属編成5両の最長15両編成を組む。 並行する各系統の電車は、東海道線列車・湘南新宿ラインとは異なる車体色で色分けされた各系統専用の車両・編成が運用されている。 JR東海 JR東海の普通列車(快速含む)用車両は片側3扉の近郊型である。静岡地区(熱海駅 - 浜松駅間)と名古屋地区(豊橋駅 - 米原駅間)とで運用される車両が分かれているが、浜松駅 - 豊橋駅間では両地区の車両がどちらも運用されているほか、掛川駅 - 浜松駅間などでも名古屋地区用の車両の運用がある。静岡地区用の車両はロングシートで2両・3両単位で連結され、名古屋地区用の車両は転換式クロスシートでおおむね4両・6両・8両編成を組む。 JR西日本 新快速・快速(快速は高槻駅または京都駅以東で普通として運行)には片側3扉転換式クロスシートの近郊型車両が6・8・10・12両編成で使用され、新快速は多くの列車が12両編成であり、一部の新快速では9号車に定員制有料指定席車である「Aシート」車が連結される。京阪神間を中心に運行される普通(緩行電車)には片側4扉ロングシートの通勤型車両7両編成が使用される。 以下に東海道本線の地域輸送で使用される車両の一覧を示す。*印の付いた車両は現在運用されている車両である。なお間合い運用などで使用される特急用・急行用車両は前節参照。また、山手線、京浜東北線、横須賀・総武快速線、常磐快速線、相鉄・JR直通線、横浜線、京阪神緩行電車、および当路線に乗り入れる湖西線・福知山線、過去に乗り入れた二俣線(現在の天竜浜名湖鉄道天竜浜名湖線)などの車両の一覧は各路線記事を参照。
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