日本のカトリック教会との関係
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「山下俊一」の記事における「日本のカトリック教会との関係」の解説
信者かつ日本カトリック医師会会員として、日本のカトリック教会と関わってきた。1995年度から日本カトリック医師会の評議員を務め、2003年度からは日本カトリック医師会長崎支部長と評議員を兼任。2005年以降はさらに理事も担当したが、2011年度を以て日本カトリック医師会の全ての役職から離れた。 2009年11月23日から24日、長崎で開催された「日本カトリック医療団体協議会」第一回大会で、「原爆被災と世界の被ばく医療」と題した講演をし、「この夏来日した国連議長のデスコト神父が話すように、広島・長崎のみが平和に対する『道義的権威』を有します。これに従い、現実と理想、理論と実践を結びながら非核平和外交論を唱える宿命がある。永井隆が言うように、科学を軽視することで人類はしっぺ返しを食らいます」と述べた。 福島第一原子力発電所事故後の2011年5月7日には、カトリックさいたま教区にあるさいたまカテドラルでさいたま教区サポートセンター・カリタスさいたま・ロバの会(カトリック さいたま教区正義と平和協議会)主催による「本当に大丈夫? 放射能 放射能について学ぼう ~山下俊一先生に聞く~」と題する講演を行い、「福島は、まだ沈黙の戦争のさなかにあります。福島の十字架を誰が背負うのか・・・。風評を最小限にとどめて、一人ずつが理性的な行動をしていくことが大切です」と語った、さいたま教区長である谷大二司教を責任者として同名のパンフレットが同教区から6カ国語に翻訳して発行され、教区内や避難所等で配布された。日本財団前会長の曽野綾子とも面識のある カトリックさいたま教区の助祭で群馬大学名誉教授の矢吹貞人は、オリエンス宗教研究所が発行する雑誌『福音宣教』で、山下の「環境の汚染の濃度は100マイクロシーベルト(毎時)を越さなければ健康には影響しません」 という発言を受けて、「100マイクロシーベルト(毎時)といえば、現在のさいたまの二千倍近い強さです。それぐらい、生物は放射線に強くなっているということです」と書いた(ただ、福島県を管轄するカトリック仙台教区の平賀徹夫司教は2011年12月22日に出した 『福島差別を危惧するアピール』で、年間20ミリシーベルトという数値を「人命を第一とした数字とは言えない」としている)。 カトリック社会問題研究所が編集する『福音と社会』に、2011年3月22日の外国人記者クラブの講演および質疑応答が本人の承諾の元に掲載された。また、次号では山下本人へのインタビューを行った。 7月の山下の福島県立医科大学副学長就任のニュースは、カトリック長崎大司教区報『よきおとずれ』にも掲載された。 11月27日には、教区福音化推進部人権委員会により、カトリック長崎大司教区カトリックセンターで「シンポジウム『被曝』新たな被害をもたらすもの」が開催され、シンポジストの一人として参加した。
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