日本における出稼ぎとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 日本における出稼ぎの意味・解説 

日本における出稼ぎ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 05:01 UTC 版)

出稼ぎ」の記事における「日本における出稼ぎ」の解説

日本における出稼ぎは、第二次世界大戦前農村山村などにおいて製炭などに従事する労働力他村から受け入れることがあった。戦後高度成長期1970年代まで)に顕著となり、主に東北地方北陸・信越地方などの寒冷地方の農民が、冬季などの農閑期首都圏はじめとする都市部建設現場などに働き口求めて出稼ぎに行くことが多かった出稼労働者の所得確保一方で高度成長に伴う旺盛な需要により労働者不足に悩む都市部への重要な供給源となった。また出稼ぎ題材にした映画楽曲多数作られた(『あゝ野麦峠』や吉幾三の『津軽平野』など)。 新潟県出身田中角栄首相になると、「出稼ぎをしなくても雪国暮らせるようにしよう」と日本列島改造論唱え全国公共事業増えたその結果出稼労働者は、1972年度の549千人ピーク次第減少している。 2003年8月独立行政法人労働政策研究・研修機構実施した出稼労働就労実態調査票」によると、北海道青森県岩手県秋田県山形県新潟県石川県兵庫県長崎県宮崎県鹿児島県沖縄県12道県ハローワーク作成した出稼労働台帳」(2003年3月時点有効なもの)に記載され出稼労働者数は41,620であった2010年度1万5千人にまで減少し出身地域別の内訳は、北海道32.0%、東北60.7%、九州・沖縄4.7%、その他2.6%である。 2011年度には送出地の北海道青森岩手沖縄各県ハローワーク出稼労働就労支援員(送出担当)が配置されていた。その目的は「地元における安定した就労促進しつつ、やむを得ず出稼就労する者に対して職業相談員によるきめ細やか職業相談実施するとともに、受入事業所指導等を実施」することであり、2015年度北海道青森岩手等に配置されている。 2015年時点において工場季節工として働く出稼労働者はいるが、多く工場では請負労働者派遣切り替え進んでおり、直接雇用である出稼労働者の給与はかつてほどは高くないまた、2000年以降本来の意味における出稼ぎをしている人は激減しており、出稼ぎという言葉自体死語となりつつある。かつて春~秋に農漁業、冬は出稼ぎ家族養った人々高齢化しつつあることも背景で、青森県からの2015年度出稼ぎ者は1806人と2000人を初め下回りピーク1974年度)の8486人に比べ45分の1程度にまで落ち込んだ。 尚、就職先少な地方在住若者大都市大学専門学校進学するケースや、本来は出稼ぎとは言えない就職常用雇用)のための上京も広義出稼ぎとする場合がある。1960年代まで工場中小企業などへの集団就職上京するケース多かったが、近年都市部利便性豊富な就職先等に憧れて上京するケースが多い。

※この「日本における出稼ぎ」の解説は、「出稼ぎ」の解説の一部です。
「日本における出稼ぎ」を含む「出稼ぎ」の記事については、「出稼ぎ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「日本における出稼ぎ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「日本における出稼ぎ」の関連用語

日本における出稼ぎのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



日本における出稼ぎのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの出稼ぎ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS