日本における冷麺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 18:12 UTC 版)
1939年(昭和14年)に神戸市長田で平壌(当時日本統治下)出身の張模蘭と全永淑が開業した「元祖 平壌冷麺屋」が日本で朝鮮半島式の冷麺を提供する現存最古の店である。現在、日本人の口に合うようアレンジされつつ、日本の多くの韓国料理店や焼肉店で定番メニューとして提供されている。ご当地グルメとして独自に発展した冷麺もあり、代表的なものに岩手県盛岡市の盛岡冷麺と大分県別府市の別府冷麺が挙げられる。 盛岡冷麺は咸興出身の在日朝鮮人1世である青木輝人(朝鮮名:楊龍哲)が1954年(昭和29年)5月に開業した「食道園」が発祥で、1987年(昭和62年)に「ぴょんぴょん舎」を開業した在日2世の邊龍雄らが「盛岡冷麺」というブランド名を確立させた。小麦粉を主材料とする透明感のある太麺が特徴である。盛岡冷麺の生麺は「さぬきうどん」などとともに公正取引委員会から「特産」「名産」などの表示に基準が設けられた10品目の一つにもなっている。 別府冷麺は1950年(昭和25年)頃に満州からの引揚者が開業した店が発祥とされる。和風ダシのスープが特徴で、麺は店によって太麺と中細麺の2種類ある。食堂やラーメン屋や居酒屋などでも提供されるメニューとなっており、金属製の器ではなくラーメン用の丼鉢などに盛りつけられる。 地方によっては「冷麺」という言葉はいわゆる「冷やし中華」を指して用いられ、広島県呉市のご当地冷麺「呉冷麺」はそちらの用法である。
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