新指導部の登場とは? わかりやすく解説

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新指導部の登場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 05:09 UTC 版)

太平天国の乱」の記事における「新指導部の登場」の解説

太平天国内紛は、清朝にとって絶好機会であったといえる。機を逃さず曽国藩湘軍長江上流から攻め下った1858年5月段階九江陥落し、さらに一旦壊滅させた江北江南両大営も再建され天京包囲した。この結果太平天国はまさに風前の灯火といった状況陥ったいわざるを得ない。 この時に際し洪秀全新しい年若い将たちを投入した。かつて藤県加入した李秀成やその従弟李世賢、そして陳玉成らである。若いと言ってもいずれも134歳ころから戦場第一線活躍していたのであって経験が浅いという訳ではなかった。実際以後太平天国反転攻勢出た。もう反乱鎮圧が近いと弟に手紙書き送った曽国藩だったが、その目論見大きくはずれることになる。次第形勢清朝にとって思わしくなくなり安徽省三河の戦いでは湘軍大敗喫し太平天国息を吹き返した。三河の戦い以後李秀成李世賢らは江南地方制圧し一方陳玉成安徽省進軍した洪秀全以前倣って五軍主将を再設し、新たな五人幹部この様決定した中軍主将 楊輔清 (後に輔王) 前軍主将 陳玉成 (後に英王後軍主将 李秀成 (後に忠王) 右軍主将 韋俊 (翌年清に投降した左軍主将 李世賢 (後に侍王) 太平天国一息をついた1859年馮雲山とともに最も早く拝上帝会入信した一族洪仁玕天京到着した。彼は清朝との争いの中ではぐれ、香港イギリス人宣教師の下に身を寄せていたが、何回かの合流失敗した後、ようやく天京至った天京事変によって五王体制崩壊したということもあって洪秀全驚喜した。早速洪仁玕を干王に任じ内政掌握せしめた洪仁玕香港隠れている間、ロンドン伝道会アシスタントをする一方医者教師として活動してたらしい洪秀全違い洗礼受けていた。香港での生活は、洪仁玕西欧文明触れさせ、太平天国首脳当時儒家知識人とも違う思考をさせるきっかけとなった。すなわち彼は太平天国において西欧模範とした制度改革図ったその内容は『資政新編』に詳しい。まず内政においては鉄道汽船といった交通網の整備鉱山開発といったインフラ整備新聞発行福祉充実科挙改革提言した外政的には、西欧対等のものとして扱い通商関係を築くことや宣教師活動許可主張している。その先進性はこの提言明治維新のおよそ8年前であることを想起するだけで明らかであろうこうした改革提言は、実を結ばなかった。洪仁玕のいうことに洪秀全は妥当という評価与えてたようだが、その他の首脳たちにとって洪仁玕のいうことはあまりに経験則から離れた事柄であって有り体言えば理解不能であった皮肉にも資政新編』の内容は、天敵曽国藩弟子李鴻章によって引き継がれていく。その改革後世史家たちは「洋務運動」と呼ぶ。 王号乱発 洪秀全1859年から60年にかけて新指導部の若い将軍たちに王号授ける事を決め楊輔清を「輔王」に、李秀成を「忠王」に、李世賢を「侍王」に、陳玉成を「英王」にそれぞれ封じた1857年までの王号希少であり、建国当初東西南北翼の五王の他は、軍功二名の「燕王」「豫王」、戦死者追封の「奮王」「撫王」「呉王」、洪秀全の兄二人の「安王」「福王」の計12名に限られていたが、1860年以降士気忠誠繋ぎ止める為に王号頻繁に授けられるようになった戦況悪化するにつれて王号乱発顕著となり「列王」という数十人がまとめて封じられるものまで登場した太平天国末期には1,700名以上の「王」がいたと言われる

※この「新指導部の登場」の解説は、「太平天国の乱」の解説の一部です。
「新指導部の登場」を含む「太平天国の乱」の記事については、「太平天国の乱」の概要を参照ください。

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