風前の灯
ふうぜん‐の‐ともしび【風前の▽灯火】
風前の灯火
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/11 07:06 UTC 版)
概要
吹きさらしの場所に灯火が置かれているために、その灯火が消えやすい状態になっていることをいう。ここから転じて、物事が消滅しやすいほど危険な状況に置かれていることを風前の灯火という。人命が危険な状況に置かれていることも風前の灯火という[1]。
由来
この言葉は、仏教の書物で用いられている「風中の灯」という例えが由来である。大智度論に風中の灯という言葉が出てきており、そこでは世の中の物事というのは変化して滅び去っていくものであり、これは風中の灯のようなものであると述べられている[2]。仏教では阿弥陀仏の功徳を称えて極楽往生を願う往生講という法会が行われているのであるが、平安時代の僧である永観は、往生講の法式を往生講式に記しており、そこでは一生というのは風前の燭であるということが述べられている[3]。
脚注
- ^ “風前の灯火 | 会話で使えることわざ辞典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス”. 情報・知識&オピニオン imidas. 2025年3月15日閲覧。
- ^ 日本国語大辞典,故事成語を知る辞典,ことわざを知る辞典, デジタル大辞泉,精選版. “風前の灯火(フウゼンノトモシビ)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2025年3月15日閲覧。
- ^ “えっ、これも仏教語!?(7) 【ふうぜんのともしび】風前の灯 | 佼成新聞デジタル”. 佼成新聞DIGITAL (2017年6月26日). 2025年3月15日閲覧。
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