新しいジャンプ台
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/29 08:01 UTC 版)
「ホルメンコーレンジャンプ競技場」の記事における「新しいジャンプ台」の解説
2002年、ノルウェースキー振興協会とオスロ市は2009年ノルディックスキー世界選手権の誘致活動を開始した。オスロ市議会は同大会の会場となるホルメンコーレン競技場の改築整備に5,280万ノルウェークローネを投じる決定をした。 2004年6月4日に国際スキー連盟(FIS)総会(於アメリカ合衆国、フロリダ州マイアミ)で投票が行われ、リベレツ(チェコ)11票、オスロ(ノルウェー)4票の大差で決定、誘致に失敗したノルウェースキー連盟はすぐに2011年大会の誘致に乗り出した。ノルウェースキー振興協会はヴィケルスンのフライング台拡張の代わりにホルメンコーレンの北側、オスロウインターパークそばにあるRødkleivaにジャンプ台を新設する希望を出した。ホルメンコーレンジャンプ競技場は2011年の世界選手権までラージヒルとして使用し、その後はノーマルヒルに改修することとした。2005年5月、ノルウェースキー連盟の総会で、2011年の世界選手権までにRødkleivaに新しいフライング台とノーマルヒルの台を建設することが評決された。続いて、2008年に開催が決定されるヴィケルスンで行われる予定の2012年スキーフライング世界選手権について、ノルウェースキー連盟の総会でRødkleivaの計画を2008年までに決定すると決めた。 改修前のホルメンコーレンジャンプ競技場はK点115m・HS128mとスキージャンプ・ワールドカップで使用されるジャンプ台の中では小規模な部類であり、2005年9月22日、国際スキー連盟(FIS)はオスロが世界選手権とワールドカップ開催するならホルメンコーレンジャンプ競技場の改築が必要であることを明言した。ドイツ、オーベルストドルフのシャッテンベルクシャンツェやオーストリア、インスブルックのベルクイーゼルシャンツェも同様に改築された。多額の資金を要するジャンプ台改築に当たっては、現在のジャンプ台を解体し、同じ場所にノーマルヒルとラージヒルを建設する案、現在の歴史的記念碑であるジャンプ台をそのまま保存し新たに2つのジャンプ台を新設する案の2つが挙げられた。2005年12月、ノルウェー文化遺産総局のニルス・マルスタイン局長はランドマーク性と建築としての品質を維持することを条件にスタート塔の解体を許可した。保存にふさわしいのは構造体ではなく活動そのものであると述べた。ジャンプ台の改築には3億1000万ノルウェークローネかかると見積もられ、2006年2月、イェンス・ストルテンベルク首相とクリスティン・ハルヴォルセン財務大臣はノルウェー政府が7000万クローネを支出することを発表した。2006年3月、新しいホルメンコーレンジャンプ競技場の設計案がオスロ市から公開されたが、建設費は4億5000万ノルウェークローネ(8200万USドル)に膨らんだ。オスロ市は依然7000万ノルウェークローネのみを支出する計画であった。しかしオスロ市のPer Ditlev Simonsen市長とスキー連盟のRolf Nyhusはホルメンコーレン改築計画を進めた。2006年3月23日に市議会選挙の公式ウェブサイト上で、ホルメンコーレンジャンプ競技場は2007年春に解体工事が開始され、改築されると報告された。 2006年5月25日、FISの第45回総会(ポルトガル、ヴィラモウラ)で投票が行われ、オスロでの2011年ノルディックスキー世界選手権開催が決定した。2007年4月25日のFISフラッシュニュースNo.124で、新ジャンプ台設計コンペに27カ国170の企業体が参加することが報告された。プロジェクトの予算は1億ノルウェークローネと推定される。2007年6月25日にコンペが締め切られ、2007年9月、104件の案からデンマークのJDS/JULIEN DE SMEDT ARCHITECTSによる"Nye Holmenkollen Fyr"を選んだ。この新しい国立競技場の建設費は6億5300万ノルウェークローネと見積もられた。新しいジャンプ台は人工冷却装置を備え、従来より傾斜の緩やかなインラン、ジャンパーのための新しいエレベーター、夜間照明設備、防風フェンス、新しい観客席、音響システム、スコアボードが整備される。また、すぐそばにHS106mのノーマルヒルMidstuenも新設される。 解体工事は2008年10月16日に始まり、同年12月に完了した。改築工事中のスキージャンプ・ワールドカップはヴィケルスンで代替開催された。オスロ市議会は2007年12月12日にこれを承認した Approval by the Oslo City Council took place on 12 December 2007。この時6億5300万ノルウェークローネと見積もられた予算は、2008年には1億2000万クローネ増加、2008年7月18日に詳細計画がオスロ市議会で承認された時には更に1億8000万クローネ増え、9億クローネを超えた。コストの圧縮が検討され、ラージヒルの建設費に7億1500万クローネ、ノーマルヒルのミッツトゥンジャンプ競技場、クロスカントリースキースタジアム、インフラの整備を含めた総予算は24億2600万ノルウェークローネとなった。同年夏から2010年の完成を目指して工事が開始され、2008-2009シーズンのホルメンコーレンスキージャンプ大会は第2次世界大戦以来の中止となった。
※この「新しいジャンプ台」の解説は、「ホルメンコーレンジャンプ競技場」の解説の一部です。
「新しいジャンプ台」を含む「ホルメンコーレンジャンプ競技場」の記事については、「ホルメンコーレンジャンプ競技場」の概要を参照ください。
- 新しいジャンプ台のページへのリンク