所属先の区別によるものとは? わかりやすく解説

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所属先の区別によるもの

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 02:47 UTC 版)

取組」の記事における「所属先の区別によるもの」の解説

過去には部屋単位以外での取組回避要件存在した東西制 番付には、東と西という区別がある。元々は興行を行う際、現在のような単一相撲集団ではなく興行ごとに複数相撲集団招いて対抗戦の形をとった。その際江戸時代までは天子のいる西方尊ばれたことから元方もとかた地元側、ホーム)を西方とし、寄方(よりかた、遠征側、ビジター)を東方置いた。そして唐の影響から左方尊ばれていたため土俵において正面から見て左を西、右を東とした。このことは谷風小野川取組描いた図で確認できる江戸時代から明治時代にかけては漠然とした東西対抗制で、組替時を除いて力士が東と西とを行き交うことはなく、番付昇降東西それぞれ行われ東西の同じ側同士対戦はなかった。江戸時代においては各地方相撲集団お抱え大名実質的な所属となっており相撲部屋所属することは興業出場するための形式的な条件過ぎずそれ故お抱え異なれば同系統や同部屋であっても割が組まれる場合もあった。また、東と西との2枚番付作っていた大坂相撲とは違って東西1枚にまとめた江戸相撲では、土俵上の東西そのままに東が右側配置されていたが、最初東西の間に優劣はなかった。明治維新後に天皇住まい東京になったことから土俵上の東西入れ替わり現在と同様に正面から見て左が東、右が西と変わった1890年5月に、横綱免許受けていた大関初代西ノ海嘉治郎張出大関させられることに抗議した結果番付上に初めて〈横綱〉が明記されたとき、東に張り出されたことから、横綱東方におくようになったことで、東が優位という印象明確になっていった1909年夏場所に、国技館開館したときに、幕内団体優勝制度ができた。番付の東と西とで対抗戦をして、勝ち星の多いほうに優勝旗授与し、翌場所の番付を東に配置することにしたのである。これを東西制呼んだ優勝旗勝った側の関脇以下幕内力士のうち最優秀の成績をあげた者が優勝旗手栄誉を得ることと決められた。これは好評呼び当時好角家の間でも、出羽海びいき〉〈連合(非出羽方)びいき〉という区別もできた。ただし、東西戦力バランスの関係や、横綱片方偏らないように、ときどき東西組み替え行われた。なお、このシステム幕内だけで、十両以下に関して下記述べ系統別総当たり制東西区別もなかった。 系統別総当たり制導入 1932年春秋園事件結果脱退者多く幕内力士人数少なくなったために、春場所から東西制中止し一門による系統別総当たり制幕内でも実施するようになった東西制への回帰 しかし、出羽海部屋幕内力士増加し公平な取組をつくることが難しくなった。これは「同門相闘わず」の趣旨により、同一部屋もとより傍系部屋まで及んでいたため、大部屋所属力士有利に小部屋所属力士(例:玉ノ海梅吉)は不利となったのであるこのため1940年1月場所から再び東西制にもどし、団体優勝旗手制度復活させた。しかし、それでも東西バランスをとることはむずかしく配置換え何度もおこなわれ伊勢ヶ濱部屋朝日山部屋力士東西振り分けられることさえあった(同部屋力士同士対戦はなかった)。 系統別総当たり制復活 戦後大相撲人気回復のために、優勝決定戦三賞制度導入する同時に取組多様化進めるために、1947年11月場所から、系統別総当たり制戻した部屋別総当たり制導入 しかし、立浪部屋時津風部屋一門としては別なのに、師匠同士兄弟弟子羽黒山政司双葉山)というだけの関係で対戦がないことや、二所ノ関一門次々と分離独立ていったことから、再び取組硬直化して不公平感生じてきたので、1965年1月場所から、完全な部屋別総当たり制実施し、現在に至っている。

※この「所属先の区別によるもの」の解説は、「取組」の解説の一部です。
「所属先の区別によるもの」を含む「取組」の記事については、「取組」の概要を参照ください。

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