房中術と道教とは? わかりやすく解説

房中術と道教

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/17 20:44 UTC 版)

房中術」の記事における「房中術と道教」の解説

『漢書』芸文志」では医術神仙術中間位置するものとして房中術一家をなしていたが、そのあと受け継ぐ図書目録である『隋書』経籍志」では一家を立てておらず、付録されている道教書の解説「道経」に「房中十三部、三十八巻」と記載されており、後漢末の頃から次第房中術を含む方術は、道教属するものとみなされるようになっていった。道教における房中術長生術のひとつである。その目的は精を愛(お)しみ気を蓄えることで延年益寿・不老長寿目指すことにあった後漢から三国・晋にかけて房中術方術一つとして流行しており、『後漢書』には方士伝記集められている。そこにみられる左慈は『全三国文』(『典論』)8巻論郤倹等事、曹植の『弁道論』においては房中術よくしたとされている。方士初期道教成立する次第にそこに受け入れられることとなった後漢末には最初道教教団である太平道五斗米道興り太平道はすぐに滅びた五斗米道方術による教化はかった五斗米道では房中術黄赤の道とも呼ばれ入信儀礼であると同時に男女陰陽の気の交流天地の気を交わらせることによる一種救済儀礼でもあった。東晋葛洪は『抱朴子』で不老長生の術を著し外丹服用最上の価値置いた。行気や房中術外丹には及ばないが治病長生効果があるとした。房中術については、人は陰陽交わり絶ってはならず陰陽が交わらなくなると気が滞り病気になりやすく長生できなくなると、その効果説いている。『抱朴子』に引かれている十種類の房中書は散佚してしまったが、その一部馬王文献日本の『医心方』と六朝期道士である陶弘景養生書『養性延命録』に引用されている。唐代医家道士孫思邈が百九歳の時に書いたとされる医薬養生書『千金要方』は処方養生術説いており、房中については特に四十歳上の人には欠かせないものだとしている。その要点は、淫蕩耽って快楽追い求めるようなことはせず、節制して養生と体力の強化努め、交わるには女性心ゆくまで楽しませ補益することであると書かれている道教内では新天師道創始した北魏寇謙之房中術否定するなど、その扱い一様ではなく、本来の意図から外れて淫猥流れやすいことから実際にそのような行動起こすこともあったらしく、肉体不浄として性欲否定的な仏教側から批判宋代儒家認識変化などの社会情勢によって、房中術道教でも表立って行われなくなっていき一部秘術として残るだけになっていった。

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