房中術と儒家とは? わかりやすく解説

房中術と儒家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/17 20:44 UTC 版)

房中術」の記事における「房中術と儒家」の解説

『漢書』芸文志」の「方技略」には房中八家の書、八種類挙げられている。『容成陰道』、『務成(堯の師)子陰道』、『堯舜堯・舜儒家聖人天子陰道』、『湯・盤庚(湯は殷の初代天子盤庚は同十九天子陰道』、『天老(黄帝の七輔の一人)雑子(雑多な諸子陰道』、『天一天乙に同じ、湯王のこと)陰道』、『黄帝上古聖人天子三王(夏の禹王・殷の湯王・周の文王)養陽方』、『三家三皇か、三皇天皇地皇人皇ほか諸説あり)内房有子方』。これらの書名には人名冠しており、そのほとんどが儒家理想とする聖人である。 道徳的な印象の強い儒家において、房中術結びつくのは儒家の「孝」の論理からである。『孟子』「離婁上篇」に「不幸に三あり。後(のち)無きを大となす」(親不孝には三つある。そのうち子孫がないというのが最も重大な不孝である)とある。儒家子孫絶えることは、祖先対す祭祀絶えることであり、父母への孝養尽くせなくなることを意味するそうならいためには、子をもうけることが大切であるとされ、房中術儒家において本来は否定されるものではないとされた。古代から現在に至る中国人間関係社会組織基盤をなす宗族制においても、健全な嫡子生むことが宗族なお一層繁栄につながることも房中術存在する根拠一つであった宋代になると、儒家理学朱子学)という新し哲学大系生まれ宇宙(天)の原理人間本性究明しようとした。ところがこの理学の「存天理、滅人欲」(天の理したがい、人の欲をなくす)の思想は、房中術誨淫の書とみなすようになり、それまで存在した房中書の大半散佚ていった房中術は単に快楽だけを求め淫猥な性の技巧だと誤解を受けるようになり、一般に知られる房中術実際にそのように変化していき、世間から影を潜めた。本来の房中術道教いくつかの流派秘術として受け継がれるだけになった理学のこの思想社会的影響は現在にまで続き中国ではみだらな文物対す厳しい目が存在する

※この「房中術と儒家」の解説は、「房中術」の解説の一部です。
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