尾崎放哉とは? わかりやすく解説

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おざき‐ほうさい〔をざきハウサイ〕【尾崎放哉】

読み方:おざきほうさい

[1885〜1926]俳人鳥取生まれ本名秀雄波乱富んだ生活の中で、独自の自由律句境確立した句集大空(たいくう)」。


尾崎放哉

読み方おざき ほうさい

俳人鳥取県生。本名秀雄初号は芳哉。東京帝大卒。荻原井泉水俳誌層雲」で自由律俳句優れた才能を示す。保険会社要職につくが退職地位・財産・家族捨て一灯園入園以後放浪俳人生活を送る。『大空』・『放哉書簡集』・『尾崎放哉全集』などの遺著がある。大正15年(1926)歿、42才。

尾崎放哉

尾崎放哉の俳句

あらしがすつかり青空にしてしまつた
うつろの心に眼が二つあいてゐる
こんなよい月を一人で見て寝る
こんな大きな石塔の下で死んでゐる
すばらしい乳房だ蚊が居る
せきをしてもひとり
とんぼが淋しい机にとまりに来てくれた
ひとをそしる心をすて豆の皮むく
わがからだ焚火にうらおもてあぶる
わが顔ぶらさげてあやまりにゆく
一日もの云はず蝶の影さす
何か求むる心海へ放つ
働きに行く人ばかりの電車
入れものが無い両手で受ける
咳をしても一人
墓のうらに廻る
壁の新聞の女はいつも泣いて居る
大空のました帽子かぶらず
妹と夫婦めく秋草
山に登れば淋しい村がみんな見える
底がぬけた柄杓で水を呑まうとした
心をまとめる鉛筆とがらす
春の山のうしろから煙が出だした
月夜の葦が折れとる
枯枝ほきほき折るによし
汽車が走る山火事
沈黙の池に亀一つ浮き上る
淋しいからだから爪がのびだす
淋しい寝る本がない
渚白い足出し
漬物桶に塩ふれと母は産んだか
爪切つたゆびが十本ある
片つ方の耳にないしよ話しに来る
窓あけた笑ひ顔だ
紅葉明るし手紙よむによし
肉がやせて来る太い骨である
蛍光らない堅くなつてゐる
蜥蜴の切れた尾がはねている太陽
足のうら洗へば白くなる
追つかけて追ひ付いた風の中
障子あけて置く海も暮れきる
障子しめきつて淋しさをみたす
霜とけ島光る
鳥がだまつてとんで行つた
 

尾崎放哉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/23 01:26 UTC 版)

尾崎 放哉(おざき ほうさい、本名:尾崎 秀雄〈おざき ひでお〉、1885年明治18年〉1月20日 - 1926年大正15年〉4月7日)は、日本俳人。『層雲』の荻原井泉水に師事。種田山頭火らと並び、自由律俳句のもっとも著名な俳人の一人である。鳥取県鳥取市出身。大正15年、4月7日(大学時代の恩師・穂積陳重と同日[1])に南郷庵で死去。死因癒着性肋膜炎合併症湿性咽喉カタル[2]




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