家康のスペイン外交と浦賀とは? わかりやすく解説

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家康のスペイン外交と浦賀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 11:18 UTC 版)

徳川家康」の記事における「家康のスペイン外交と浦賀」の解説

鈴木かほる研究によれば秀吉の没後家康五大老筆頭として表舞台立ったとき、どの国よりもい早く対外交渉をもったのは、当時世界最強国と称されスペインであったという。その目的スペイン領メキシコ行われている画期的な金銀製錬法であるアマルガム法導入であり、スペイン人招致するため浦賀湊を国際貿易港として開港し西洋事情に詳しいウィリアム・アダムス外交顧問としたという。 家康フィリピンスペイン領近海における私貿易船絶滅させるため、慶長6年1601年正月フィリピン総督宛てて貿易船の証として日本からフィリピン渡海する朱印状交付することを伝えた日本では古来から難破船漂着龍神祟りとして積荷没収し、その売り上げをもってその土地寺社修復充てる習わしであったが、家康はこの仕来り破り慶長7年1602年8月漂着船の積荷保証することを伝え安心して浦賀湊に商船派遣するようフィリピン総督通告した。つまり家康朱印船制度創設浦賀ースペイン外交にあったのである浦賀にはウィリアム・アダムス尽力により慶長9年スペイン商船初め入港し以後毎年入港している。 メキシコ側思慮によりアマルガム法導入実現には至らなかったが、慶長6年秋に上総大多喜浦に漂着した司令官ジュアン・エスケラや、慶長14年1610年9月上総国岩和田沖に漂着したフィリピン総督ドン・ロドリコ・デ・ビベロをアダムス建造した船で帰国させたが、その返礼大使としてセバスチャン・ビスカイノ浦賀湊に入港している。このときのビスカイノ日本の東西の港の測量および金銀島探検使命帯びて来航したのであるが、金銀島発見には至らず、そのうえ船は破船してしまう。ビスカイノ帰国のための船の建造家康請うたが断られた。そこでビスカイノ奥州の港の測量の際、伊達政宗メキシコとの貿易希望していたことを思い起こし宣教師ルイス・ソテロを介して政宗帰国大型帆船建造依頼し、これが実現してサン・ファン・バウティスタ号遣欧に至るのである。このとき将軍秀忠向井忠勝政宗遣欧船の随行船として船を造船させている。この船は江戸内海の口で座礁してしまったが、このように秀忠遣欧船を造船していた事実や、向井忠勝公儀大工伊達政宗のもとに派遣している事実、また幕府禁教令によりビスカイノ一行本国帰国させなければならなかったことを考えれば政宗遣欧船は幕府の知るところであったことは疑う余地もない。 元和元年1615年6月サン・ファン・バウティスタ号ビスカイノ返礼大使ディエゴ・デ・サンタ・カタリーナを乗せ浦賀湊に帰帆した。この船には政宗家臣横沢将監吉久日本商人らが同船していた。しかし、家康死去するカタリーナ国外退去令が出され、彼らは元和2年1616年8月浦賀発航した。これがメキシコへ向かう最後貿易船となった。こうして国際貿易としての生命絶たれスペイン人鉱夫招聘実現することなく訣別迎えたのである長崎平戸貿易港としてよく知られるが、江戸初期家康によって浦賀スペイン商船寄港地として開港され貿易が行われていたことは教科書にも記されていない。この史実伝えようと、地元住民によって市民団体結成され賛助金集められ平成31年2019年4月神奈川県横須賀市東浦賀の東叶神社境内に「日西墨比貿易港之碑」が建てられ除幕式が行われた。[要出典]

※この「家康のスペイン外交と浦賀」の解説は、「徳川家康」の解説の一部です。
「家康のスペイン外交と浦賀」を含む「徳川家康」の記事については、「徳川家康」の概要を参照ください。

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