実在に関する議論と経緯とは? わかりやすく解説

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実在に関する議論と経緯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/19 08:08 UTC 版)

ヤン・キョンジョン」の記事における「実在に関する議論と経緯」の解説

このアジア人兵士写真ノルマンディー上陸作戦直後アメリカ軍人によって撮影されたものであるアメリカ国立公文書記録管理局での資料番号は026-G-2391で、元々は「ドイツの軍服着た日本兵」という旨のキャプション付されており、兵士氏名出自などは明らかではなかった。 1994年スティーヴン・アンブローズ著書D-Day, June 6, 1944: the climactic battle of World War II』が出版されるこの中で第101師団506連隊英語版所属のロバート・ブレーワー(英語版中尉が4名の朝鮮捕虜を捕えたというエピソード紹介された。ブレーワーは彼らがドイツ渡った経緯について、「日本統治下の朝鮮で徴兵されその後国境紛争捕虜となって赤軍徴用され、さらに1941年12月モスクワ郊外捕虜となってドイツ軍徴用され、フランス派遣されたらしい」としており、またアンブローズはブレーワーが語らなかった朝鮮捕虜らのその後について恐らくは朝鮮半島送り返され、のちの朝鮮戦争にも従軍しただろう」としている。この時点では、ブレーワーの語ったエピソードと「アジア人兵士写真」は関連付けられていなかった。 2002年韓国雑誌Weekly Korea』がブレーワーのエピソード引用して紹介したこの前後、「アジア人兵士写真」に「彼は日本ソ連ドイツ徴兵されユタ・ビーチアメリカ軍捕虜となった朝鮮人である」という旨のキャプション組み合わせた画像インターネット上で広まり様々な憶測呼んだ2004年韓国ニュースサイト『DKBnews』に「アジア人兵士写真」とそれに付されキャプションに関する検証記事掲載された。記事では写真出処おおむね特定し、『Weekly Korea』の記事通してブレーワーのエピソード紹介した一方写真人物自体については全く情報が見つからずキャプションはブレーワーのエピソードとよく似ているものの、写真人物をブレーワーが語った4人の朝鮮人1人断定することはできないとした。ところが、ある匿名ネットユーザーがこのアジア人兵士が「ヤン・キョンジョン」なる人物であるとコメントし略歴プロフィールなどの情報寄せた。これを受けて担当記者は詳しい話を聞かせて欲しい旨を記事追記したものの、その後反応はなかったという。 2005年韓国放送局であるSBSヤン・キョンジョンまつわる検証番組『노르망디의 코리안』(ノルマンディー朝鮮人)を放送した。この番組では、ノモンハン事件にて捕虜となった朝鮮人日本兵に関するソ連側記録や、独ソ戦参加したアジア人に関する記録旧ドイツ国防軍東方大隊に関する記録などをいくら調査してヤン・キョンジョンなる人物の痕跡確認されなかったと報じたまた、東方大隊隊員となった赤軍将兵らがソ連邦当局により重大な反逆者と見なされていた事、さらに米英ソの3大国秘密協定結んでおり、実際に東方大隊将兵らの多くソ連送還され労働収容所などに送られた事にも触れている。番組はこうした根拠に基づき東方大隊にいくらかの朝鮮兵士高麗人など)が所属していた事は事実であろうが、少なくとも有名な画像アジア系ドイツ兵がその後アメリカわたったという話、彼がヤン・キョンジョンという名前だったという話、彼が死の前後ノースウェスタン大学近く隠居していたという話についてはフィクションであろうと結論づけた。 2012年アントニー・ビーヴァー著書第二次世界大戦1939-45』(原題The Second World War)が出版されるビーヴァーこの中で有名な写真アジア人兵士こそ3つの国戦った朝鮮兵士ヤン・キョンジョンであるとして、彼の生涯紹介した

※この「実在に関する議論と経緯」の解説は、「ヤン・キョンジョン」の解説の一部です。
「実在に関する議論と経緯」を含む「ヤン・キョンジョン」の記事については、「ヤン・キョンジョン」の概要を参照ください。

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