実在についての考察
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 00:27 UTC 版)
「忍刀(忍者刀)」と呼ばれる刀剣は実在してはいる。しかし 庶民に紛れ人目を忍んで任務に当たる者がそのような特殊な造りの刀を携行すれば無意味に人目について目立ってしまうこと 前述のように鍔を踏み台にするといくら身軽でも構造的に柄や鞘が破損する。 『忍秘伝』や『万川集海』といった忍術書には忍刀の記載がなく「折れにくいよう重ね厚く幅広い脇差および錐刀を用いる」という内容が剣術の項にあること(江戸時代以降は、武士階級以外の庶民でも役所に届出がありさえすれば、旅の護身用や仇討ち認可などの理由により大脇差までの携行が許された) 伊賀流・甲賀流といった一部を除き、他のほとんどの忍術流派がこのような特殊な刀を剣術の際には用いず、脇差および打刀を使用すること 現存している物の多くは明治時代以降に観光施設の展示用として製作された物と言われていること から、現実に忍がこの形状の刀を装備していたのかについては疑問とする説もある。また、同時期に脇差鉄砲や十手鉄砲など蒐集家向けに実用に耐えないネタ武器・秘密兵器が生産されている(一方実用性もある仕込み刀もほぼ同時期に多く生産されている)[要出典]。 「忍刀(忍者刀)」の実在については、実際に製作はされていたが徳川幕府に対する反乱のシンボルとして団結のために持っていたという説(もしその通りなら見つかった場合由井正雪や天草四郎と隠れキリシタン同様謀反人として即座に討伐対象になる。このような目立つ容貌の作りである刀なら即発見される[要出典])、山田風太郎の小説『忍法帖シリーズ』で誇張されて登場したものが定着したという説など、諸説が存在する。 現在でも実在についての真偽は確定していないが、映像作品などに登場する「忍者」は大概がこの「忍刀」を携行するものとして描かれ、観賞用として作られた模擬刀が観光地の土産物や演劇やコスプレ用の小道具として、またコレクション用のレプリカ品として販売されている。
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