天まであがれ!
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/29 08:32 UTC 版)
天まであがれ!(てんまであがれ)は日本テレビで1982年4月10日から10月2日まで土曜グランド劇場で放送されたドラマ。 1983年7月30日から10月29日まで「天まであがれ!2」が全13話放送された。
以下、本記事では天まであがれ!2にも言及し、便宜上『天まであがれ!』を「パート1」、『天まであがれ!2』を「パート2」と表記する。
備考
パート1とパート2とは、一部の出演者が同じであるものの、それ以外の出演者が入れ替わっていることや世界観が全く異なる設定となっている。また、パート1の主題歌「男の勲章」も大ヒットした。パート2では大半の登場人物の名前が原辰徳・掛布雅之・真弓明信・田淵幸一・江夏豊・広岡達朗など、当時のプロ野球のスター選手・監督がモデルになっていた[1]。また、劇中音楽の一部は『家族ジャングル』で流用された。オープニングアニメは芝山努が制作。後半になると、周りの人達がメインの話として展開する回がある。
パート1
ストーリー
お人好しながら人が右と言えば左と考えて行動する独身の和田竜介が、生まれ育った東京早稲田の弦巻町にスナック「漫漫亭」を脱サラ開店し、ふとしたことから2人の子どもを預かることになった奮闘ぶりを中心に描く[2]。放送回数は全25回。
キャスト
和田家
- 和田竜介:石立鉄男
- 両親を早くに亡くし、高校卒業後サラリーマンになったが、命令される仕事が嫌になり脱サラ。喫茶店兼スナック漫漫亭のオーナーになる。開店直前に甥・順一、姪・まり子の母親が亡くなるが、順一兄妹を引き取ると5人の子持ちになることを渋った叔父夫婦に腹を立て、二人を養子にする。町内会会長で序盤はワイシャツに蝶ネクタイ、スラックスだったが途中からトレードマークの火消し法被に腹巻き、お守りの格好になった[注 1]。
- 和田順一:坂上忍
- 竜介の兄の子供。竜介から「順坊」と呼ばれているが竜介のことを「父さん」と呼べずにいる。父がカメラマンでカンボジアに旅立って以来行方不明になり、母親が亡くなり竜介の元へ。
- 和田まり子:松本由香利(松本由香里)
- 竜介の兄の次女。竜介が「まりちゃん」と目に入れても痛くない存在。
漫漫亭従業員
- 吉村新吾:山口良一
- 漫漫亭で働きながら弁護士を目指す司法浪人。初めの頃は何かと法律に照らし合わせる無愛想な性格だったが徐々に丸くなる。
- 島袋正太:中西良太
- 住んでいたアパートが焼けて竜介の家に住み込みで働いているバイト。早稲田大学在学中だが成績が悪く8年で事実上中退状態。晴美に片思い中。
- 原道代:石田えり
- 金沢から家出して上京した所をトキ子が独断で採用した漫漫亭バイト。世間知らずでデリカシーが無い。本人が知らないところで彼女をめぐって正太と新吾が対立し三角関係に発展しつつあったところに、諸事情により7話で帰郷という形で降板。
松沢家
- 松沢武市:名古屋章
- 酒店の主人で町内会の副会長。妻を亡くすもトキ子に惚れており周りの後押しで再婚を果たす。
- 松沢絹子:松原智恵子
- 武市の長女。結婚していたが浮気が発覚して松沢家に戻ってくる。ひそかに竜介に好意を持っておりたまに漫漫亭に手伝いとして働いてくれる。
- 松沢晴美:沖直美
- 武市の次女で順一たちのクラスの担任。順一と一緒に登校して不良に冷やかされたり、石野研吉や正太に惚れられる。
河西家
- 河西達也:柴田恭兵
- 竜介のいとこ。内科と精神科医でトキ子の長男。大学時代にアマチュアチャンピオンになり30歳を超えてプロボクサーになったが、デビュー戦でK.Oされ引退。竜介、京子の婚約解消で京子に横恋慕する。
- 河西トキ子:奈良岡朋子
- 達也の母親で、漫漫亭開業資金を融資した関係で頭が上がらない。
立花家
- 立花新太郎:前田吟
- 竜介の同級生で花屋タチバナの主人。いつも加代子とペアルックで生活している。
- 立花加代子:中尾ミエ
- 新太郎の妻。最終回で懐妊し帰郷。
その他
- 風上京子:池上季実子
- ルポライター。竜介の婚約者だったが順一、まり子の母親になるのを嫌がり婚約解消。
- 熊田みちる:後藤喜久枝
- 河西医院の看護婦。間がヌケていてブサイクと言われる。
- 村岡健二:嶋大輔
- タチバナで働くバイト。ロックバンドを結成し、プロミュージシャンを目指している。登場しない回あり。
- 青山:阿藤海
- 竜介の小学校時代の後輩。独特のアクセントがある刑事。
ゲスト
- 第1話
- 第2話
- 第3話
- 第4話
- 第5話
- 第6話
- 第7話
- 原悟:森本レオ
- 道代の夫。あまりに人が良すぎて息が詰まると道代に逃げられていた。
- おでん屋:稲川善一
- 第8話
- 第9話
- 光子:あき竹城
- 昔、正太から愛を告白されたスナックのママ。
- 警官:イッセー尾形
- 徹:村木慎一
- 洋:梨本謙次郎
- 学生:吉田宏靖
- 第10話
- 第11話
- 第12話
- 第13話
- 第14話
- 康子:藤田弓子
- 吉村が惚れてしまった小料理屋の女将。
- 中年の男:大村千吉
- 明美:川崎絵美里
- 第15話
- 石野研吉:豊原功補
- 常山健三:三宅裕司
- コピーライター:石井愃一
- 教頭:由利徹
- 金子茂:佐藤義昭
- ディスコ支配人:堀勉
- ディスコの男:橋本和人
- ゲームセンターの男:高橋伸幸、布施博
- 西村:伊藤淳一
- 女事務員:谷口千秋、内川典子
- ジャズダンス所長:平田明美
- チンピラ:吉田正昭、越智あきら
- 第16話
- 金太郎:小鹿番
- 第17話
- 第18話
- 仲谷孝二:村井国夫
- 絹子の元彼。結婚したものの会社が倒産し失踪中の所鶴巻町へやってくる。
- 第19話
- 第20話
- 山崎五郎:湯原昌幸
- 第21話
- 第22話
- ナオミ:蝦名由紀子
- ナオミの母:五十嵐美鈴
- ナオミ(5歳):新井山綾子
- 司会者:峰のぼる
- ディスコ支配人:堀勉
- インテリ青年:矢島健一
- レストランボーイ:坂本あきら
- 警備員:増岡弘、高橋等
- 明:袴田満
- 高志:小倉茂
- 勉:神崎哲也
- ピアニスト:稲川佳奈子
- 置き引きの男:花王おさむ
- レストラン会計係:宮田光
- 松山薫
- 第23話
- 風上周平:生井健夫
- 風上せつ:荒木道子
- 第24話
- 消防団員:伊藤直幸、伊尾知隆吉
- 風上周平:生井健夫
- 風上せつ:荒木道子
放送回数・放送日
※サブタイトルは全ての放送回数で表記なし。
回数 | 放送日 | 脚本 | 演出 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|
第1回 | 1982.4.10 | 布勢博一 | 中山史郎 | 13.4% |
第2回 | 1982.4.17 | 18.7% | ||
第3回 | 1982.4.24 | 13.8% | ||
第4回 | 1982.5.1 | 15.2% | ||
第5回 | 1982.5.8 | 酒井浩至 | 12.5% | |
第6回 | 1982.5.15 | 13.4% | ||
第7回 | 1982.5.22 | 山川雅史 | 中山史郎 | 10.9% |
第8回 | 1982.5.29 | 水島総 | 16.8% | |
第9回 | 1982.6.5 | 布勢博一 | 酒井浩至 | 21.7% |
第10回 | 1982.6.12 | 水島総 | 14.5% | |
第11回 | 1982.6.19 | 布勢博一 | 中山史郎 | 13.0% |
第12回 | 1982.6.26 | 16.0% | ||
第13回 | 1982.7.3 | 関根俊夫、布勢博一 | 水島総 | 17.9% |
第14回 | 1982.7.10 | 水島総 | 17.3% | |
第15回 | 1982.7.17 | 柏原寛司 | 酒井浩至 | 18.1% |
第16回 | 1982.7.24 | 小山幹夫、布勢博一 | 10.7% | |
第17回 | 1982.7.31 | 布勢博一 | 中山史郎 | 16.7% |
第18回 | 1982.8.7 | 水島総 | 11.6% | |
第19回 | 1982.8.14 | 14.5% | ||
第20回 | 1982.8.28 | 布勢博一 | 水島総 | 16.3% |
第21回 | 1982.9.4 | 柏原寛司 | 酒井浩至 | 22.8% |
第22回 | 1982.9.11 | 北野翔 | 15.1% | |
第23回 | 1982.9.18 | 布勢博一 | 中山史郎 | 18.6% |
第24回 | 1982.9.25 | 19.4% | ||
最終回 | 1982.10.2 | 20.1% |
スタッフ
- 作:布勢博一
- 脚本:布勢博一・水島総・山川雅史・関根俊夫・柏原寛司・小山幹夫・北野翔
- 音楽:馬飼野康二
- 主題歌:『男の勲章』 歌:嶋大輔/作詞・作曲:Johnny/編曲・演奏:T.C.R横浜銀蝿R.S
- 演出:中山史郎・水島総・酒井浩至
- 制作:平林邦介(ユニオン映画)
- 技術:小笠原滋
- カメラ:吉村一雄
- 照明:橋本昇
- 音声:加藤栄二
- 調整:高橋尚一
- 効果:鈴木晴夫
- メーク:田島絹江
- VTR編集:野口吉夫
- 美術:伊東清
- 装置:武田寛
- 装飾:川合政行
- 衣装:高西真一
- 演出助手:船越太郎
- 制作担当:小池仁
- 記録:上村めぐみ
- 制作補:金子義雄
- タイトル画:滝田ゆう
- 衣装協力:デサント、ピアジェ 他
- 技術協力:生田スタジオ
- プロデューサー:山本剛正(ユニオン映画)
- 製作:日本テレビ、ユニオン映画
パート2
ストーリー
裏の顔は「怪盗タイガー」であるタイガー探偵社の探偵・掛布準の逮捕に執念を燃やす、花咲署の人情派で熱血警察官の原竜介が、父・竜三郎の愛人の子で義理の弟と名乗る少年・松本大輔や、竜介を実の父と信じる子供の出現などの騒動に巻き込まれながら奮闘する姿を描く[3]。放送回数は全13回。
キャスト
原家
- 原竜介/原竜三郎:石立鉄男
- 警官。熱血漢と正義感が溢れている持ち主。その半面、巡回上と捜査上で、あまりにも犯人を捕まえたいと言う執念を燃やす余りに行きすぎる部分があり、自らの失態による不祥事で謹慎処分は慣れっこの部分もある。父・竜三郎は警察官の鑑と言われるほどの人格者と言われていたが、愛人がいたことに失望する。
- 松本大輔:坂上忍
掛布家
- 掛布準/怪盗タイガー:柴田恭兵
- 私立探偵で真弓の兄、所々で有名人や小説、映画の名言を入れて話す。真弓が大輔に近づかないよう竜介に忠告される。事務所には阪神タイガースのたれ幕や球団旗が翻っている。夜に宝石を狙う怪盗、「怪盗タイガー」として登場する。真弓の余生に悔いが無いように放任主義で過ごさせている。
- 掛布真弓:三田寛子
- 準の妹だが、準がタイガーであることは知らない(ただし12話で知ったと思われる)。「サルコイドーシス」を患っており余命幾許も無いと断定される(12話では病名が変わる)。
藤田家
- 藤田とき:奈良岡朋子
- 竜介の住むアパート「銭亀荘」の大家で質屋の女主人。儲けで銭亀荘、キャバレー、銭湯の多角経営に乗り出すもどこも業績は乏しい。
- 藤田金造:名古屋章
- ときの夫。サボって昼から麻雀など遊び暮らしている。
- 藤田遊作:中西良太
- 藤田夫妻の息子。どら息子で夜はキャバクラの客引き、昼は手伝いで銭亀荘の管理人や銭湯の番頭。さくらや都に惚れている。
田淵家
- 田淵勘太郎:前田吟
- 警官を辞めて、喫茶店「微笑みがえし」の主人として働く婿養子。三つ子の娘の世話もしている。
- 田淵初子:中尾ミエ
- 勘太郎の妻で花咲署の警部補。かかあ天下。竜介とは幼馴染で職場では上司だが「初ちゃん」と呼ばれる間柄。
- 田淵さくら:斎藤ゆう子
- 初子の妹で遊作の幼馴染。「微笑みがえし」のウェイトレスだが巣立ちし銭亀荘で小松と共同生活。
- 三つ子:坂井香月、坂井江奈美、渡辺美華
江夏家
- 江夏かすみ:坪田直子
- 江夏真子:松本由香里
- かすみの子供。竜介を開口一番「お父さんじゃな~い?」と呼び困惑させたが後に竜三郎の隠し子と発覚。11話でかすみと共に青森に帰り降板。
警察署の同僚
- 西本猛:河西健司
- 竜介の後輩警察官で江川と同じ部屋に住む。一人称が「自分」や警官ワッペンを付けたシャツが私服など少々堅物な性格。
- 江川護:山口良一
- 竜介の後輩警察官。銭亀荘の住人。植物を愛する優しい性格。
- 山田節:後藤喜久枝
- 交通課女性警察官。4話以降登場しなくなった。
その他
- 広岡操:坂口良子
- 大輔のクラスの担任。不良は更生プログラム通りにやれば更生すると考え寮に入れるべきだと主張し、面と向かってぶつかろうとする竜介と対立する。
- 長島美和:松原智恵子
- 銭亀荘近所の小料理屋「通りゃんせ」の女将。秋田である高家の妻だったが姑から「家風に合わない」と言われ離婚されている。竜介に密かに好意を持っている。
- タイガー逮捕の密命を帯びた担当刑事だが竜介の失態や大輔の非行に足を引っ張られる。
- 小松都:いもとえりこ
- 譲二:尾藤イサオ
- かすみと昔同棲していたやくざ者。大阪で大きなヤクザを敵に回し、逃走中の所かすみにもう一度やり直そうと口説いた結果、真子を捨てて旅立つ。
- 山本鯉太郎:坂本あきら
- 銭亀荘周辺で空き巣を繰り返すお得意様。大学サークル先輩の遊作の計らいでキャバレーのオカマホステスになる。
※他に木村元、野村昭子、布施博、豊原功補、小松政夫、平野義和がゲスト出演している。
放送回数・放送日
回数 | 放送日 | 脚本 | 演出 |
---|---|---|---|
第1回 | 1983.7.30 | 岡部俊夫 | 中山史郎 |
第2回 | 1983.8.6 | 柏原寛司 | |
第3回 | 1983.8.13 | 金子裕 | 雨宮望 |
第4回 | 1983.8.27 | ||
第5回 | 1983.9.3 | 岡部俊夫 | 中山史郎 |
第6回 | 1983.9.10 | 柏原寛司 | 酒井浩至 |
第7回 | 1983.9.17 | 今井詔二 | 中山史郎 |
第8回 | 1983.9.24 | 金子裕 | |
第9回 | 1983.10.1 | 岡部俊夫 | 雨宮望 |
第10回 | 1983.10.8 | 柏原寛司 | 赤羽博 |
第11回 | 1983.10.15 | 金子裕 | 雨宮望 |
第12回 | 1983.10.22 | 柏原寛司 | 酒井浩至 |
最終回 | 1983.10.29 | 杉本史 | 中山史郎 |
スタッフ
- 作:布勢博一
- 脚本:岡部俊夫・柏原寛司・金子裕・今井詔二・杉本史
- 主題歌:『スペース小町』歌:Jan Ken Pow(ジャン・ケン・ポー)/作詞:源五郎、末森英機/作曲:タケカワユキヒデ/編曲:ミッキー吉野
- プロデューサー:山本剛正(ユニオン映画)
- 演出:中山史郎・雨宮望・酒井浩至・赤羽博
- 製作:日本テレビ、ユニオン映画
- オープニングアニメーション製作:芝山努
出典資料
- テレビドラマデータベース
- 読売新聞縮刷版1982年度、1983年度
- 週刊TVガイド
脚注
注釈
- ^ 1970年代の日本テレビ系列の石立&ユニオン映画ドラマのスタイルであり、結果的にこのスタイルを踏襲する結果になった。
出典
- ^ 週刊TVガイド 1983年4月15日号 26頁「レポート・ユニーク!役名がすべてプロ野球の人気者」
- ^ 『社報復刻版』北日本放送、1983年9月20日、782頁。NDLJP:12275415/403。
- ^ 「TV新作ドラマ/『かけおち'83』『生きる』『赤い足音』ほか」『映画情報』第48巻第8号、国際情報社、1983年8月1日、71頁、NDLJP:2343794/71。
前後番組
日本テレビ 土曜グランド劇場 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
天まであがれ!
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天まであがれ!2
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天まであがれ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 03:23 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動天まであがれ | |
---|---|
ジャンル | 学園ドラマ |
企画 | 大広 |
脚本 | 高橋玄洋 |
演出 | 柴田敏行、佐藤勝 |
出演者 | 黒沢年男ほか |
製作 | |
制作 | NET、東宝 |
放送 | |
放送国・地域 | ![]() |
放送期間 | 1974年10月5日 - 1975年3月29日 |
放送時間 | 土曜20:00 - 20:55 |
放送枠 | テレビ朝日土曜8時枠の連続ドラマ |
放送分 | 55分 |
回数 | 26 |
『天まであがれ』(てんまであがれ)は、1974年10月5日から1975年3月29日までNET(現:テレビ朝日)系列で放送された学園ドラマ。全26回。放送時間は毎週土曜20:00 - 20:55(JST)。
なお1967年に『近鉄金曜劇場』(朝日放送制作・TBS系列)で放送された『天まであがれ』や、1982年と1983年に『グランド劇場(現:土曜ドラマ)』(日本テレビ系列)で放送された『天まであがれ!』[1]との関係は無い。
概要
久保田先生が産休に入り、その補助教師として仁科啓作が赴任した。啓作はあふれる情熱と強い正義感を持ち、それ故、教育の現状に不信を持って校長やベテラン教師たちと対立することもよくあった。そんな啓作ら世代、考えの違う教師たちを中心に、教師が生徒たちの気持ちをつかみ、そこから生まれる師弟愛、恋愛、友情などを描き、ドラマと共に正しい教育とは何かを探っていった。
当時、朝日新聞に連載されていた『いま学校で』を参考にして、教育現場が抱えていた様々な問題・テーマを一つ一つ取りあげ、ドラマ化していくという趣向であった[2]。脚本を担当した高橋玄洋も二児の父親であり、「自分の体験から現場の教育を考えていきたい」と話している[3]。
出演者
- 仁科啓作:黒沢年男
- 大里軍平:中山仁
- 合川ユキ子:和泉雅子
- 青木伊都子:丘みつ子
- スナックマスター:藤村俊二
- 友子(スナック従業員):梅田智子
- 校長:高桐真
- 津村咲子教頭:大塚道子
- 久保田先生:香川明子
- 鈴木久一(ゴリ先生):伴淳三郎
- 鈴木百合子(久一の娘):岡崎友紀
- 小島先生:峯京子
- 大西先生:猪野剛太郎
- 川本先生:大野しげひさ
- 矢沢夫人:塩沢とき
- 石原夫人:新草恵子
- 太一:田中邦衛
- きく:園佳也子
- 石本記者:寺田農
- 平吉:由利徹
- 小出:袋正
- 上野:山田はるみ
- 青木洋一(伊都子の弟):永久勲雄
- 秋江:斉藤夏賀里
- 川島誠一:和栗正明
- 愛子:星千秋
- 稔:山瀬洋
- 真理子:星純子
- 英樹:宮廻夏穂
- 伊藤:日恵野晃
- その他:芸プロ
スタッフ
サブタイトル
- 1974年10月5日 「塾はやめろ!」
- 1974年10月12日 「そんなばかな!」
- 1974年10月19日 「うんどうかい!」
- 1974年10月26日 「先生も人間だ!」
- 1974年11月2日 「障子に目あり!」
- 1974年11月9日 「教師の限界あたってくだけろ!」
- 1974年11月16日 「セックス教育それも先生のやくめ!?」
- 1974年11月23日 「ストライキ、先生はきらい!」
- 1974年11月30日 「リコール、裏切り者は消せ!」
- 1974年12月7日 「教師はつらい、プレゼント・リベート・アルバイト!」
- 1974年12月14日 「オール5つけちゃなぜ悪い!」
- 1974年12月21日 「女の先生はもうけっこう!」
- 1974年12月28日 「先生、やめないで!」
- 1975年1月4日 「日の丸・君が代・新年会」
- 1975年1月11日 「先生もめしのタネだ!」
- 1975年1月18日 「先生に点をつけろ!」
- 1975年1月25日 「私だって先生になれる!」
- 1975年2月1日 「両親教室」
- 1975年2月8日 「しんまい先生奮戦記!!」
- 1975年2月15日 「誰のために給食はある!」
- 1975年2月22日 「うちの子に限って!」
- 1975年3月1日 「欲しい先生、いらない先生」
- 1975年3月8日 「先生は忙し過ぎる!」
- 1975年3月15日 「お仕置きの限界!」
- 1975年3月22日 「担任あたりはずれ」
- 1975年3月29日 「仰げば尊し」
その後
- 次番組はバラエティ番組『宮田輝の日本縦断 ふるさと』となったため、1967年1月7日開始の時代劇『素浪人 月影兵庫』(第2シリーズ)以来8年3ヶ月続いたドラマ路線、および1971年10月9日開始の『ターゲットメン』以来、3年半続いた現代劇路線[4]は中断、これに伴い、現代劇路線は金曜21時枠に移動し、『ザ★ゴリラ7』を開始、更に制作の東宝は水曜21時枠に移動し、『鬼平犯科帳』(丹波哲郎主演版)を開始する。
- そしてNET→テレビ朝日の土曜20時枠でドラマが再開するのは、『ふるさと』終了後の1976年1月17日に開始した海外作品『刑事バレッタ』(第1シーズン)、国産作品では同年10月16日開始の時代劇『五街道まっしぐら!』、そして現代劇は更に後の1999年4月17日開始の『サタデードラマ プリズンホテル』である。
- 一方、本作終了2日後の1975年3月31日に、いわゆる「腸捻転解消」が行われ、当時NETとネットを組んでいた毎日放送はTBS系列に移動し、『8時だョ!全員集合』(TBS制作)をネットする。そして、毎日放送で土曜20時枠にドラマが放送されるのは、テレビ朝日よりもずっと後の2008年4月19日に開始した『ROOKIES』(TBS制作)からである。
脚注
- ^ 1983年放送の正式タイトルは『天まであがれ! 2』。
- ^ 1974年11月16日付 朝日新聞朝刊テレビ欄の番組紹介記事より。
- ^ 週刊TVガイド 1974年10月11日号での本番組の記事より。
- ^ 30分特撮番組放送の時期も有り。
関連項目
NET系 土曜20時枠 【当番組までドラマ、関西地区は腸捻転解消のため除く】 |
||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
天まであがれ
|
宮田輝の日本縦断 ふるさと
【バラエティ番組】 |
固有名詞の分類
- 天まであがれ!のページへのリンク