坂爪真吾の見解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 08:56 UTC 版)
一般社団法人ホワイトハンズ代表理事である坂爪真吾によると、 ツイフェミという言葉は当初、ミソジニストと呼ばれる女性嫌悪アカウントなどによって蔑称として用いられていた。坂爪によればミソジニストたちは、「今の日本は男性差別が公然と行われている『女尊男卑』社会であり、男性はあらゆる場面で女性から虐げられている」という誤った「真実」を信じており、その「真実」を伝えるためにはどんな手段を取っても許されるという歪んだ正義感を抱いている。そのため女性活動家やフェミニストを「フェミ」や「ツイフェミ」などとして批判や罵倒を繰り返していた。 Twitter上でフェミニズムと彼女たちが考えている理論を振りかざし、女性差別を行っていると彼女たちが見なした個人や組織を苛烈に攻撃する者たち、つまり、フェミニストと称して男性に対する過激な批判や憎悪に満ちたつぶやきを繰り返すアカウント群がツイフェミと呼ばれている。彼女らは自らを絶対被害者化し、目に入るあらゆる情報に女性差別を見出した上で、根拠もなく他者の言動や表現を制約しようとしている。 と、著書やプレジデントオンラインに寄稿した記事において説明している。 本来フェミニズムは、女性解放思想およびこの思想に基づく社会運動の総称である。しかしながら、ツイフェミに関しては「女尊男卑を目指しているのではないか」「関わらないほうが正解ではないか」と否定的な意見もあるとAbemaは報じている。 坂爪真吾はさらに、ツイフェミのツイッターアカウント名には特徴があり、電車内で痴漢撲滅のシンボルである安全ピンや、#KuTooのシンボルであるスニーカーやハイヒール、「私がエビデンス」という意味を示す海老(エビデンスとかけている)の絵文字などがアカウント名に併記されることが多いとする。そして、ツイフェミの中には女性差別に該当するとされる発言や表現についてSNSのタイムラインを常時監視しているアカウントが多数存在しており、そうしたユーザーたちによって「火種」が発見されると、ネット上で拡散や批判が爆発的に増加して、最終的に炎上にまで発展するという。 また、坂爪はツイフェミについて「男が許せない」怒りを10段階に分けて分析を行った。それぞれレベル1から10までで、主語の全体化、主観的な差別認定、被害者を名乗る、説明責任の免除、中立の否定、ワラ人形叩き、ダブルスタンダードへの無自覚、対立に伴う暴力の肯定、対話の否定、男の存在自体が許せないといったものになっている。ツイフェミの攻撃対象については、女性差別に無自覚な男性やフェミニズムに理解を示すリベラル男子が挙げられているが、ツイフェミ化した中高年女性のアカウントの中にはフェミニズムや社会運動の世界で主流派になれなかった人が少なくなく、成功したフェミニストに対するコンプレックスや冷遇されている不満などから、ツイフェミはフェミニズムやフェミニストを激しく攻撃すると述べている。 ツイフェミの思想の源泉について坂爪は日本キリスト教婦人矯風会であるとして、北原みのりが矯風会の設立を日本のフェミニズム史の原点として捉えたことや、矯風会の思想と運動を起点とすることで新しいフェミニズム史が切り開かれるという北原の宣言を参照しつつ、歴史的にツイフェミは「被害者/加害者」二元論と感情論が優勢になるSNS時代に復活した「矯風会2.0」の影響を色濃く受けていると述べている。
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