国際線ターミナルビル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 10:00 UTC 版)
国際線は、現国内線ターミナルビルの北端(0 - 2番ゲート)を使用していたが、国際線旅客の急増に加え、航空自衛隊(防衛省)との空域調整により発着便が特定曜日・時間帯に集中し、チェックインカウンターや出発ロビーの混雑が顕在化していた。こうした状況を解消するため、2008年5月に国際線ターミナルビルの建設に着工。2010年2月24日に竣工し、同年3月26日に供用を開始した。 建物は、千歳基地に面した地上4階建、地下1階の鉄骨造一部鉄筋コンクリート造で、延床面積は5万9,155平方メートル。総工費は206億円。日建設計、アラップなどが設計を、荒井建設、鹿島建設などが工事を担当した。 約300 m東側の国内線ターミナルビルとは連絡施設で結ばれ、2階が到着ロビー、3階が出発ロビー、1階はバスやタクシーとのアクセス施設、4階には搭乗客向けのフードコートやラウンジが設けられている。5基のボーディングブリッジを有しており、1時間あたり530人、年間100万人の利用客にも十分対応可能な処理能力を持ち、将来的には1時間あたり730人程度まで対応可能となっている。 供用開始後は台湾や香港、タイなどのアジア圏を中心とした路線が増便され、海外観光客の増加が見られた。また、アジア系LCCの定期便就航・チャーター便運航の動きも活発になっている他、ターミナル内案内表示板にはロシア語が併記され、将来的なロシア路線拡張も見込まれている。2017年夏季からは1時間当たり42便への発着枠拡大に伴い一層の増便が見込まれているが、出発カウンターや保安検査場の不足による特定時間帯の混雑といった課題も生じている。 今後も更なる航空需要の拡大が見込まれることから、2017年11月17日、施設を増築する再整備計画が発表された。増築部分は地上8階建で延床面積は12万4,000平方メートルで、出発・到着ロビーや搭乗橋などの増設、ホテルの新設などが予定されている。事業費は650億円。2016年11月13日に着工。 2019年8月30日より旅客設備部の供用を開始し出発ロビーを南側に200m拡張し560m、搭乗カウンターを19増設し74か所とし保安検査場は1レーン増設した6レーンとし最終的に同年10月末までに9レーンとし内7レーンに高性能の「スマートレーン」を設置。また税関部は検査台を13増の24台、入国審査は9増の30ブース、検疫は1増の3ブース、手荷物ターンテーブルを1増の3台、搭乗橋を3基増設とした。その後同年11月に多目的ホールと2020年2月にホテルを開業、3月に延床面積約6万平方メートルの増築部が竣工した。 開館時間:5:00~23:00(早朝、深夜便運行時は変更することがある。)
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