劇中で使用された故事成語など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 14:13 UTC 版)
「風林火山 (NHK大河ドラマ)」の記事における「劇中で使用された故事成語など」の解説
ドラマのタイトル「風林火山」は『孫子』の言葉であるが、ドラマの中でも故事成語が多用された他、戦国武将の名言とされている言葉がドラマの中でも登場した。以下に例示する。 使用された故事成語・武将の名言等発言者出典意味等兵は詭道也 武田晴信山本勘助 孫子 戦争とは、敵をだます行為である。 利をもって合する者は窮禍患害に迫られて相棄つ天をもって属する者は窮禍患害に迫られて相収む 太原崇孚雪斎 荘子 利害で結ばれた者は、苦難に立てばやすやすと相手を見捨てる。天命により信頼しあう者は、苦難にあっても助け合う。 鷦鷯深林に巣くうも一枝に過ぎず 長尾景虎 荘子 鷦鷯 (ミソサザイ)は広い林に巣をつくるが、実際必要なのはただ1本の枝である。分相応を説いた故事成語。 禍福は糾える縄の如し 太原崇孚雪斎 史記(南越伝)など 災いが福になったり、福が災いの元になることもある。 小善は大悪に似て大善は非情に似たり 武田晴信 不明 小さな善行は良いことをしているように見えても、大悪に通じることもあり、大きな善行は非情に見えることもある。 人は城 人は石垣 人は堀 情けは味方 仇は敵なり 武田晴信板垣信方 甲陽軍鑑 どれだけ城を堅固にしても、人の心が離れてしまったら世を治めることはできない。 情けは人をつなぎとめ、結果として国を栄えさせるが、 仇を増やせば国は滅びる 晴信行儀に於て、その外の法度以下に相違の事あらば、貴賎を選ばず目安を以て申すべし、時宜に依り、その覚悟を成すべし。 武田晴信駒井政武 甲州法度 晴信がこの法度に反することがあれば貴賤を問わず申し出よ。自分も罰せられるであろう。 大将によらず、諸侍とも義を専らにまもるべし。義に違いては、たとい一国二国切り取りたりというとも 後代の恥辱をいかがわ、天運尽き果て滅亡を致すとも、 義理違えまじきと心得なば、末世に後ろ指をささるる 恥辱はあるまじく候。 古き物語を聞きても、義を守りての滅亡と、 義を捨てての栄華とは、天地各別にて候。 大将の心底たしかにかくのごときにおいては、諸侍義理を思わん。 その上無道の働きにて利を得たる者、天罰ついに遁れ難し。 北条氏綱北条氏康 北条氏綱公御書置 大将から侍まで、義を大事にせよ。義を違えては、たとえ一国二国切り取ったとしても、 後世に恥辱を残す。 天運が無く滅亡しても、義理を守ることを心得ていれば、 末世に後ろ指を指されることはない。 歴史を見ても、義を守っての滅亡と、 義を捨てての繁栄とは、天地ほどの違いがある。 大将が義を大事にしておれば、諸侍も義を重んじる。 その上道に反して利を得ても、天罰は逃れがたい。 運は天にあり。鎧は胸にあり。手柄は足にあり。何時も敵を我が掌中に入れて合戦すべし。 死なんと戦へば生き、生きんと戦へば必ず死するものなり。 運は一定にあらず、時の次第と思うは間違いなり。 武士なれば、われ進むべき道はこれ他なしと、自らに運を定めるべし。 長尾景虎 春日山城壁書 運命は天が決めるものであり、鎧は自分の心がある胸を守るものであり、手柄は戦場でどれだけ動くかで決まる。どんな時も敵全体を把握して手玉に取って戦え。 死ぬつもりで戦う者は生き残り、生き残るつもりで戦う者は死ぬ。 運命は天が決めるものであるが、変えられないものではなく、 「運命には逆らえない」と思うのは間違いである。 武士であるなら、「自分が進むべき道はこれ以外にない」と覚悟して、 自分で自分の運命を決めるべきである。 鞭声粛々夜河を渡る 語り 頼山陽 頼山陽の漢詩「鞭聲肅肅夜過河 曉見千兵擁大牙 遺恨十年磨一劍 流星光底逸長蛇」の一節が、上杉軍が雨宮の渡しを渡河するシーンのナレーションに使用された。
※この「劇中で使用された故事成語など」の解説は、「風林火山 (NHK大河ドラマ)」の解説の一部です。
「劇中で使用された故事成語など」を含む「風林火山 (NHK大河ドラマ)」の記事については、「風林火山 (NHK大河ドラマ)」の概要を参照ください。
- 劇中で使用された故事成語などのページへのリンク