初代 TA1/2/3/4型(1999年 - 2003年)
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「ホンダ・アヴァンシア」の記事における「初代 TA1/2/3/4型(1999年 - 2003年)」の解説
北米仕様アコードを基に開発された国内専売車種で、外観やコンセプトは、かつてのアコードエアロデッキを彷彿とさせるものである。 このスタイリングはアーチキャビンフォルムと呼ばれ、車種においてもステーションワゴンとは呼ばず4ドアクラブデッキと呼んでいた。 また、この独特なスタイルは、オペル・シグナムに影響を与えたといわれている。前席をウォークスルーとし、隣席や後席とのアクセスを容易にする一方、後席用にBピラーに専用の送風口や天井のボックスが装備された。 さらにはメーカーオプションの「Gパッケージ」を選択すると、リヤ座面格納式センターテーブル&リヤシートスライド(スライド量70mm)と同時に角度が変化するシートバック&リヤプライバシーガラスなどの装備が備わり、後席主体のリムジンライクなパッケージとなっていた。モノボリューム風ワゴンボディによる広い室内を、実用ではなく高級に振ったコンセプトは、発表当時 斬新だった。 全く新しい高級車像を作り上げるべく開発されたが、見た目からは高級感がわかりづらいこともあった。 さらに4WD仕様は、大型化された前後バンパー&オーバーフェンダー、車高が上げられたサスペンション、大径タイヤ、ルーフレール等を装備してクロスオーバーSUVのような外観とし、エンブレムも4WDを強調する「Avancier4(数字のみ赤字)」となっていた。 エンジンは、オデッセイに搭載されていたF23A型とJ30A型で、FFと4WDがラインナップされた。 このデザインとIHCC(インテリジェントハイウェイクルーズコントロール)、ゲート式インパネシフト、5速ATの搭載など、ホンダ初の技術が搭載されていた。これらは、後に登場するホンダ車にも搭載されていった。 製造は、埼玉製作所(埼玉県狭山市)でおこなわれた。 1999年9月13日に発表された(発売は9月15日 )。CMキャラクターはアンソニー・ホプキンス。当初はF23A型(直列4気筒 SOHC VTEC 2.3L)搭載のFF「L」/4WD「L-4」とJ30A型(V型6気筒 SOHC VTEC 3.0L)搭載のFF「V」との3バリエーションがクリオ店で発売された。 2000年2月3日にV6エンジンの4WD「V-4」が追加された。 9月28日に「L」と「L-4」をベースに専用プレミアムサウンドシステムや、本革巻ステアリングホイール、ボディ同色フロントグリル、専用車体色などを設定した「フリーウェイ」が追加された。 2001年9月2日 にマイナーチェンジが行われ、プレステージ指向なコンセプトであったこれまでのアヴァンシアのイメージを180度転換させる2.3Lのスポーツグレード「ヌーベルバーグ(Nouvelle Vague )」が登場。 ヌーベルバーグは、専用チューニングのサスペンションにより車高を15mm下げサーキット走行にも対応できるほどハンドリングとコーナリング性能を大幅に進化させかつ、専用16インチアルミやブラックインテリアなどを装備した「ユーロスポーツ・コンセプト」なグレード。車両価格は215万円で、専用色として「ミラノレッド」と「レイズンモーブ・パール」も選択可能だった。このヌーベルバーグがモデル後半の販売の中心となる。 同時に、シリーズ全体にリアシートに読書灯を追加。なお、「ヌーベルバーグ」以外のFFモデルにも同様のアンダースカートが装着され、空力性能が向上している。CM曲はショッキング・ブルー「ヴィーナス」。 2003年2月6日に「ヌーベルバーグ」、「L-4」にプライバシーガラスを装備し、ベース車に対して20万円値下げした特別仕様車「プライベートスタイル」が追加された。 7月に生産終了。以降は在庫対応分のみの販売となる。 10月に、アコードワゴンとの兼ね合いもあり商業的には成功しなかった事と、オデッセイのフルモデルチェンジに伴う車種整理・統合の対象となり、販売を終了した。
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